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日本、韓国向け資金融通枠倍増へ 通貨交換協定(2/2ページ)

2008年12月11日22時41分

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図日中韓の外貨準備高の推移

 韓国は「日中韓の協調はアジアの金融安定を伝えるメッセージとして重要」(政府関係者)として、「韓国支援」との見方に抵抗する。だが、急激なウォン安はやや一服しつつあるが、「ドル不足感は強い」(市場関係者)。日本の財務省関係者は「韓国には(日中からの融通枠拡大は)のどから手が出るほど欲しい『担保』」とみる。

 実のところ、世界2位の外貨準備を持つ日本、同1位の中国にとって、枠拡大の必要性は乏しい。ただ、日中ともに、アジアの混乱が景気低迷に拍車をかける事態を避け、東アジアの金融不安の「火種」は取り除いておきたい。ともに影響力を高めたいとの思惑もある。

 日本は11月の金融サミット(G20)で「地域協力の強化」が打ち出されたことも受け、日中韓の経済・金融協力の強化に前向きだ。日中韓単独での首脳会談という歴史的なタイミングでもあり、「東アジアの金融協力にリーダーシップをとりたい」とする麻生首相の意向が強く働く。

 中国にとって韓国は、香港などを除く国・地域別で最大の投資受け入れ国(07年)。その苦境は、中国の外資導入に影響を与えうる。「責任ある態度に基づき国際金融安定の維持にかかわる」(胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席)と強調しており、韓国への「支援」でもその姿勢が反映された格好だ。(松村愛、ソウル=稲田清英、北京=琴寄辰男)

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