厚生労働省は12日の社会保障審議会医療保険部会で、出産育児一時金(現在35万円、09年1月以降38万円)を7万円アップし、42万円とする方針を説明した。09年10月~11年3月の暫定措置。妊産婦が立て替え払いせずに済むよう、医療保険が費用を医療機関に直接支払う仕組みを徹底させる。年間の所要金額約450億円のうち半分を国庫負担で、残りを保険料と交付税でまかなう。大筋で了承されたものの、舛添要一厚労相はこれまで財源を「全額国庫負担」と説明しており、出席者が不満を表明する場面もあった。
一時金について舛添氏は当初「地域差をつける」と表明したが、自身が設置した検討会で猛反発を受け「一律アップ」に転じた。その際、舛添氏は「全額国庫負担で」と述べたが財務省と調整できず、3分の1程度は保険料で負担せざるを得なくなった。国庫補助の割合は保険者の財政力に応じて決めるといい、補助がゼロの健保組合も出てくる見込み。このため12日の審議では、負担増となる自治体や健保組合の代表らから「話が違う」と批判が相次いだ。
出産費用の全国平均約39万円に加え、来年1月から出産事故に備える保険費用が3万円増となるため42万円とした。40歳にさしかかる第2次ベビーブーム世代の出産を促す「緊急少子化対策」との位置付けで、12年度以降は今後検討する。【吉田啓志】
毎日新聞 2008年12月12日 19時10分