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2008年12月12日

 日本人4人同時受賞の快挙となったノーベル賞の授賞式がストックホルムで開かれた。受賞者の晴れやかな姿を見ていると、自分のことのようにうれしく誇らしい。ノーベル賞に限らずさまざまな分野での日本人の活躍や日本製品に対する高い評価は、心の支えになる

ユニークな言動で人気を集める物理学賞の益川敏英さんは父親から理科の面白さを学んだという。父親は電気技師を目指しながら砂糖問屋を営んでいた。父親の理科への情熱が益川さんを科学の道へ進ませたに違いない

企業にも情熱がほしい。企業の財産は人といえる。豊かな人材は国の強力な武器でもある。が、冷え込む景気に県内はじめ各地でリストラや内定取り消しが相次いでいる。人をないがしろにしているようでは屋台骨がかしいでも不思議ではない

みんなが飛びつくような新商品が消費を呼び戻すカンフル剤になるとも聞く。ものづくり日本の底力を見せたい。その開発のためにも人材への投資は渋りたくない

迷走する首相の発言に雇用の展望は見えない。政治の人材難にもてこ入れがほしい。国力が衰える一方である。


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