最近のトヨタの悩みもそこにあったのだが、今回の不況で優秀な社員の心構えが変わるのではとトヨタのトップは期待しているようだ。
アメリカでも1970年代ごろまでは一流大学やビジネススクールのトップクラスの学生はビッグスリーに沢山入っていた。そして「船頭多くして船山に登る」ということになってしまい、ついに存在そのものが危なくなった。今回のビッグスリーの苦境はトヨタなど日本のメーカーにとっては何よりの「他山の石」になるのではないだろうか。
ノー天気なエコノミスト
それにしても最近のエコノミストたちのお気楽なこと。「悪くなる」とさえ言っていれば良いのだから、いまの世界で最も楽な仕事はエコノミストだろう。金融危機が実体経済に悪影響を与えはじめたのは事実だし、実体経済が悪くなるのは当たり前だろう。悪くなって当たり前なのだがその先どうなるか、それを併せて考えるのも彼らの仕事であろう。
人口が減る国でおまけにこの不況で内需なんて伸びるはずもない。しかし増えてないパイのなかでちゃんとシェアを伸ばしているユニクロやH&Mのような企業もある。
円高はデフレ要因だが一方では円高メリットももたらし、賃金が伸び悩んでも可処分所得は増えてくる。電力会社など原油高に怯えて料金は値上げしたままだから、たとえ電力消費が不況で減少しても、このままなら棚からボタ餅が落ちてくるだろう。
少しは明るい方向に目を向けたらどうだ。「悪くなる」の大合唱ばかりしている場合ではないのではないか。
お気楽な連中のウラを掻くことを考えようではないか。