イスラエル首相、パレスチナ人襲撃を「虐殺」と非難

エルサレム（ＣＮＮ）　パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ヘブロンで先週、ユダヤ人入植者らがイスラエル当局の退去命令に反発し、パレスチナ人らに発砲した問題で、イスラエルのオルメルト首相は７日、入植者らの行為を「ユダヤ人虐殺に相当する」と、厳しい言葉で非難した。

首相は同日開かれた定例閣議の冒頭で、「われわれユダヤ人の先祖の理念は、虐殺という記憶の上に築かれた。そのユダヤ人が、罪のないパレスチナ人に銃を向ける光景は、これもまた虐殺以外の何ものでもない」と述べ、「同じユダヤ人として恥ずかしい」と語気を強めた。同時に、閣議メンバーへ向けた声明で、虐殺という言葉を使ったことについて「注意深く考えた結果だ」とも説明している。

ヘブロンでは、パレスチナ人男性が所有を主張する民家からの立ち退きを入植者グループが拒否し、裁判所命令に応じなかったため、イスラエル警察が先週、強制排除に踏み切った。これに反発した入植者らが発砲や放火などの暴力に訴え、パレスチナ人に負傷者が出ていた。