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分娩料値上げへ 数万円程度

2008年12月12日

 来年1月から県内のほとんどの産婦人科病院などで、分娩(ぶん・べん)料金が数万円ほど値上げされる。産科の新たな医療補償制度が全国で始まるのに伴い、医療機関が料金を改めるためだ。知らない妊婦も少なくなく、「便乗値上げ」を懸念する声も。一方で、産科医不足が深刻な医療現場では「少しでも就業環境の改善につながれば」と期待する。

 「えー、本当ですか。物価高で生活費もかさんでいるのに……」。来年4月に出産予定という宮崎市の30代の妊婦は、値上げを初めて知ったという。

 現在、県産婦人科医会が民間病院などに目安として示している分娩料金は、診療時間内が20万円、時間外が22万円、深夜・休日は24万円。実際には地域差があり一律ではないが、同会の浜田政雄会長は「少なくとも3万円は上がる」。民間よりも低く設定されている県立宮崎、延岡、日南の3病院では時間内で5万円増の15万円になる。

 産科医療補償制度は、医療機関が民間保険に加入し、出産1件ごとに保険料3万円を負担すれば、出産時の事故で脳性まひになった場合、計3千万円の補償金が支払われる。この制度の開始と同時に、公的保険の出産一時金も35万円が38万円に増額へ。そのため、分娩料も3万円の値上げなら実質変わりはないが、それ以上の上乗せ分は新たな負担となる。

 浜田会長は「当直明けの勤務や夜間の呼び出しなど、いまは医師が無理に無理を重ねている。報酬面でも改善してもらわないと成り立たない」と現場の声を代弁し、上乗せ分への理解を求める。

 11日の県議会厚生委員会でもこの問題は取り上げられ、委員からは「便乗値上げではないのか」「妊婦には周知しているのか」などの質問が相次いだ。

 これに対し、県病院局は「分娩料金はこれまでが安すぎで、このままでは病院経営が難しい」「各病院が妊婦側に伝えていると認識している」などと答えるのにとどめた。今後、医療機関に料金改定の呼びかけを徹底させるほか、ホームページなどでも広報していくという。

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