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ここから本文エリア 高知医療センター2008年12月10日 ◇７億円資金ショート 年度末決算見込み 県市に支援要請◇ 高知医療センター（高知市池）を運営する県・高知市病院企業団（山崎隆章企業長）は、今年度末決算が約７億６千万円の資金ショートになる見込みを明らかにした。企業団側は、県と市に支援を要請。岡��誠也市長は支援する考えを明らかにし、尾��知事は材料費や委託料の見直しが必要だとした。 同企業団によると、０８年度病院事業会計の事業収益は、当初予算より４億６千万円低い１６２億２千万円の見込み。入院収益は、当初予算より診療単価が１８８８円減、１日当たりの患者数も１０人減で、５億６３３２万円低くなるとみている。一方、支出では薬品や診療材料など材料費が当初予算より２億７３４３万円増える見込みという。 純損益は、当初予算では１３億６５７０万円の赤字としていたが、決算見込みでは２１億７５０９万円に膨れ、０８年度決算では７億６千万円の資金ショートになるという。 企業団は、患者数を増やして収益をあげ、ジェネリック医薬品の採用や診療材料を安く代替するなどして材料費を削る取り組みを進め、２０１１年度の単年度収支黒字を目指す。清掃や給食、薬や医療材料の調達などを委託した特別目的会社（ＳＰＣ）「高知医療ピーエフアイ」には０９〜１１年度の３年で約６億円の材料・経費削減を申し入れた。 岡��市長は２日の会見で、「一定の支援を想定している」と表明。尾��知事も４日開会の１２月県議会冒頭で医療センターの経営状況に触れて「ＳＰＣとも協議しながら、早急に材料費や委託料の見直しなどに取り組むことが必要。経営改善を進め県民の期待に応えられる基幹病院となるよう構成団体として強く求めていきたい」と述べた。 ◇精神科病棟設置へ 収支不足、県が負担◇ 県・高知市病院企業団が、県から要請があった高知医療センターへの精神科病棟設置を受け入れることになった。ただし、予測される収支不足を県が負担することが条件。年間約２億４千万円の赤字が予測されている。 企業団が設置した検討委員会の報告書の予測によると、精神科病棟（４４床）は開院以降、毎年２億４５００万円前後の赤字を見込んでいる。入院や外来による「医業収益」は３億１６２８万円。一方、給与や材料費、その他の経費などで、毎年約５億６千万円の費用がかかると予測している。 尾��知事は４日の県議会冒頭、企業団の回答に謝意を示した上で、「報告書は、病床数の増加など当初の県の見込みより拡充された内容になっている。将来の経営の見通しなども精査した上で、県の負担について企業団と協議していきたい」と述べた。 一方、９日の県議会一般質問では、三石文隆県議（自民）が、医療センターの厳しい経営状況に触れ、精神科病棟の建設について「方針を見直す必要があるのでは」と指摘。これに対し、畠中伸介・健康福祉部長は「精神科病棟の設置運営は、企業団が企業債を発行して病棟を建設し、経営努力でなお不足する額を県が負担することにしており、医療センターの経営そのものに影響を及ぼすものではないと考えている」と答え、整備を進める考えを示した。
マイタウン高知
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