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宮内庁長官 陛下、皇室の現状も憂慮

 天皇陛下が胃腸の炎症を患った原因とされる心身のストレスについて、宮内庁の羽毛田信吾長官は11日の定例記者会見で、所見として「陛下がここ何年、将来にわたる皇統の問題、皇室にかかわるもろもろの問題に憂慮される様子を拝してきた」と述べ、皇位継承問題とともに、皇室の現状にも気に掛けている点があるとの見方を示した。

 その上で、皇太子ご夫妻の健康管理や2人を支える東宮職の態勢に言及。昨年3月の健康診断で皇太子さまの十二指腸に2センチ大のポリープが見つかったことを挙げ「両陛下は、皇太子殿下が相当期間、(定期的な)健康検査を受けていなかったことに強い不安を持った。妃殿下も健康チェックを定期的に受けるよう願っている」と指摘。

 さらに、適応障害という雅子さまの病気の性格上、皇室医務主管が雅子さまの健康管理に直接関与することは控えてきたとし「このことが結果として、両殿下の定期健診の責任を誰が持つか不明確にし、両陛下に非常な心配を掛けてしまった」と問題点を示し「今後は東宮職医師団が責任を持って検診や検査結果の把握に当たってもらいたい」と考えを表明した。

 一方、「皇室そのものが雅子さまのストレスで病気の原因」「雅子さまがやりがいのある公務をできるようにすることが回復の鍵」といった一部議論を引き合いに「伝統を受け継ぎ、時代の要請にも応えて働き続けてきた両陛下は、自らが否定されるような論に深く傷ついたことがあったようにみえた」と話した。

 ご夫妻の公務の在り方についても「皇太子殿下の記者会見での公務見直し発言後、両陛下から『相談に乗るように』とあり、今も具体的提案を待っている」と述べた。

 陛下の公務軽減については「当面の対応」として「ここ1カ月は日程を可能な限り軽いものにしたい」との方針を示し、個別の公務ごとに延期や取りやめなどを検討するとした。

[ 2008年12月11日 21:13 ]

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