80年代中盤以降続いている一般社会のオーディオ離れにより、
今やオーディオ趣味というものは完全にマニアックな、「おたく」の分野となってしまったのだなあ、と実感します。
かつてのオーディオ界の隆盛を知っている者としては何とも寂しい限りです。
私の機材はピュア・オーディオとはほど遠い安物ばかりなのですが、オーディオは昔から大好きなのです。(そもそもパソコンを買ったのも音声をデータとして扱えることを知ったから)
オーディオの世界は一つの機材に50万円以上注ぎ込むなんてのがフツーなので、私のような貧乏人にはハイエンドな世界は夢のまた夢なのですが、ショボい機材でもけっこう楽しめます。
DVD
オーディオが24bit/192kHz を謳ってもう随分経ちますが、市場はようやく24bit/96kHz が定着しただけで192kHz
や DSD に関してはいつまで経っても進展がありません。
(唯一の例外は TASCAM の DV-RA1000 ぐらいですが、これとても民生機ではないので知らない人も多いことでしょう)
サンレコ誌の10月号の山下達郎氏のインタビューに
「これまでデジタルでいい音だなってあまり感じたことがなかったけど、24ビット/96kHz
って本当にいい音しているの・・・・・・
キックのアタックなんてほれぼれするするもんね。
できれば24ビット/96kHz のまま聴かせたい。
16ビット/44.1kHz にダウンしてしまうことがもったいない。
早く SACD や DVD-Audio が普通になればいいのに、いまだに利権抗争や縄張り争いばっかりやってる。」
とあります。(下線と太字は私が付けたものです)
山下達郎氏(私は聴いたことがないのですが...)のようなビッグ・ネーム&制作側の人物が、今頃(2005年10月)24bit/96kHz
ごときに感動しているのにも驚きますが、この発言は実に的確に一部オーディオファンの気持ちを代弁していると思います。
音響の世界も「抵抗勢力」から「改革派」への交代が望まれます。
DAT の失敗の反省がまるでありませんね、この業界には。これではオーディオの世界も盛り上がらないはず。
何せいまだに CD ごとき(16bit/44.1kHz)の音質を下げることに躍起になっているぐらいですから。
著作権の問題も大事ですが、何とかうまい解決方法を早急に見つけ出して欲しいものです。
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