周防大島町は10日開会した町議会に、新病院建設にかかわる08年度企業会計補正予算案などを提案した。町立大島病院の移転新築事業費は約8億7000万円増額して約45億円に変更。一般会計補正予算案では、米軍再編交付金を財源に実施している小学生以下の医療費無料化で、09年度から所得制限を撤廃するため費用を積み立てることなどが含まれている。
病院計画は総事業費36億2800万円で07年3月に議決を得た。うち約30億円と見積もっていた建築費が入札前の今春、資材高騰などで約21億円上昇すると分かり、町は入札を延期。病床数を削減せずに6階を5階建てに縮小するなど、費用を約9億円の上昇に抑えた見直し案を作った。
10月に町長と町議の同日選が終わったため、町は見直し案を盛り込んだ補正予算案を提案した。資材費がピーク時より2730万円値下がりした最新の見積もり額を反映させたが、当初計画の10年春開業は「10年度中の開業」へ遅れる見込み。【近藤聡司】
〔山口東版〕
毎日新聞 2008年12月11日 地方版