冬は空気が乾燥します。すると、肌も乾燥します。男性ホルモンの分泌がまだ少ない思春期前の小学生は「肌に油分が少なく、乾燥しやすい」と、資生堂ビューティーソリューション開発センターの林俊克さんは言います。乾燥対策を教えてもらいました。【崔聡子】
◇保湿には乳液やクリーム
空気が乾く冬は、肌の油分(皮脂)を保つ働きが弱くなり、肌がもともと持っている水分が、外に逃げてしまいます。
乾燥すると、肌の一番表面にある角質層が傷つきやすくなり、かゆくなる、皮がむけるなどのトラブルが起きます。そのまま放っておくと傷から雑菌などが入り、もっとひどい肌荒れを引き起こします。子どもの場合は「とびひ」「水いぼ」などにかかる場合もあります。
「洗顔後やお風呂上がりには、乳液やクリームを塗りましょう」と林さん。小学生に化粧品はいらないと思うかもしれませんが、最低限、肌の潤いを保つことは必要です。冬場はとくに、化粧水で肌に水分を与えて、乳液やクリームで油分を補うと、乾燥を防げます。
◇洗いすぎはだめ
高学年になり、ニキビができ始めた時は、肌を清潔に保つことが大切です。ただし、洗顔のときに、泡を立てずにごしごし肌をこすると、角質層が傷つきます。洗いすぎも余計に肌の乾燥を引き起こすので注意が必要です。
せっけんや洗顔フォームをよく泡立てて、泡を転がすように洗えば角質層が傷つきません。体も同じで、よく泡立てて洗うだけで、ナイロンタオルなどでこすらなくても汚れは落ちます。
林さんは「子どものころから正しい洗顔の習慣を身につけ、乾燥対策をすれば、大人になってもきれいな肌でいられますよ」と言います。
資生堂では子どもに正しい洗顔や、紫外線予防の情報を伝える「資生堂 キッズのためのキレイクラブ」というサイトを作っています。
◇食生活はお肌に直結
外からのケアも大切ですが、食生活も肌の健康に影響します。乾燥にはブロッコリーやニンジンなど、肌の回復を助けるビタミンAの多い野菜や、ミカン、イチゴなどビタミンCを含む果物が効果的です。肉や大豆などの良質なたんぱく質も取りましょう。