【ストックホルム=岐部秀光】2008年のノーベル物理学賞を受けた小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授(64)と益川敏英・京都産業大教授(68)、化学賞を受けた下村脩・米ボストン大名誉教授(80)の3人は10日夜(日本時間11日未明)、スウェーデンのストックホルム市庁舎で行われた晩さん会「ノーベル・バンケット」に家族らと出席した。
小林さんは物理学での受賞者を代表して演説し「(受賞理由の)『CP対称性の破れ』は宇宙の成り立ちの問題を解くカギとなる研究テーマであり、同僚とともにこれからも追究を続けたい」と語った。
【シカゴ=毛利靖子】2008年のノーベル物理学賞に選ばれた南部陽一郎・シカゴ大名誉教授(87、米国籍)への授賞式が10日、同大で開かれた。同氏は高齢などを理由にスウェーデンでの式典を欠席。駐米スウェーデン大使が賞状などを手渡した。南部さんは英語で記念講演し、同じ受賞者の湯川秀樹、朝永振一郎両氏の功績をたたえ、物理学の発展過程での日本の貢献をアピールした。(14:28)