上小阿仁村の小林晨宏村長は10日の村議会全員協議会で、財政負担軽減を前提に公立米内沢総合病院を運営する北秋田市上小阿仁村病院組合を11年まで存続させる意向を示した。同村はこれまで組合解散を求めており、議会側からは反対する意見も出された。
小林村長の説明によると、北秋田市側から村の通常負担金を現在の約2200万円を半分程度の約1000万円に抑える一方で、組合解散を09年3月末から11年3月末に先送りすることが提示された。小林村長は「案を了承したい」と方向転換する考えを明らかにした。
これに対し議員からは「組合継続は『09年3月末まで』とした合意書事項を破ることになり認められない」と反対する意見が出る一方で「やむを得ない」との声もあった。小林村長は「私としてはやれることはやった。これで解決策としたい」と理解を求めた。
同病院は医師不足などから厳しい経営状態が続いている。両自治体は多額の財政負担をしている一方で、組合を解散した場合は退職積立金の不足分7億7900万円の清算を求められることになっている。【村川幸夫】
毎日新聞 2008年12月11日 地方版