県北初の新生児集中治療室 大崎市が方針 

 宮城県大崎市は10日、建て替え予定の市民病院本院(古川)に2013年度、新生児集中治療室(NICU)を設置する方針を明らかにした。県北にはNICUを備える病院がなく、住民には朗報となるが、新設には小児科医や産婦人科医、看護師の大幅な増員が必要。医師・看護師不足の中、どれだけのスタッフを集められるかが焦点となる。

 市役所で同日開かれた市民病院改革プラン等策定検討会議で、改革プラン骨子案として示した。

 市は老朽化が進む本院の現在地を拡張して建て替え、13年度にオープンさせる方針。建て替えに伴いNICUを最低3床以上整備し、重症の妊婦に対応できるMFICU(母体・胎児集中治療室)の設置も目指す。

 NICUは低体重児や重い病気のある新生児らを専門に治療するため、保育器や人工呼吸器、心拍数監視機器などを備える。県内では仙台市に集中する上、満床状態がほぼ慢性化。地域での新たな受け皿の確保が課題となっている。

 市民病院に現在勤務する小児科医、産婦人科医は各4人。NICUを設置し、社会保険の適用を受けるには、24時間態勢で専任医師を置き、3床当たり1人の看護師を配置しなければならない。

 市病院事業局は「NICUを運営するには、小児科、産婦人科とも9―10人が必要。最大の課題は医師確保だが、何とかクリアしたい」と話している。

 検討会議では本院建て替えに伴い、複数の診療科で治療に当たるセンター制の導入、心臓血管外科や呼吸器外科、緩和ケア病床の設置を検討する方針も説明した。
2008年12月11日木曜日

宮城

政治・行政



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