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小中生携帯不所持に9割賛成
妙高市内の小中学生に原則として携帯電話を持たせないよう求める提言を検討している「児童生徒の携帯電話所持・使用に関する検討委員会」は9日、全保護者を対象に行ったアンケートの結果をまとめた。提言内容に「賛成」と答えた保護者は94%に上った。検討委は今月中に、市教委だよりを通じて保護者に原則不所持を提言する方針。
検討委は市教育委員会、同市の校長会、PTA代表らで構成。アンケートは今月、市内の小学校12校、中学校4校の全保護者2464人を対象に実施し、2085人が回答した(回収率84・6%)。
提言に「賛成」が1959人、「反対」が126人だった。市教委の調査では、市内の小学生の5・3%、中学生の21・5%が携帯電話を所持している。
意見としては「携帯電話は小中学生に必要ない」といった提言に賛成する内容が多かったが、「携帯電話の所持、不所持は親の責任で決めるべきで、よそから制限させられるものではない」「所持の制限ではなく、使用マナーを教育するべきだ」など、規制に批判的なものもあった。
同市では2007年から、学校の正規のホームページではない「学校裏サイト」などで特定の生徒を中傷するネットいじめが14件発生。市教委が啓発活動を続けたがいじめが減らなかったため、同検討委が携帯電話の在り方を検討してきた。
提言は、家庭の事情でやむを得ない場合を除き原則不所持とする内容。通学時の安全確保のため、校長が認めた場合は学校への持ち込みを許可する。強制力はない。市は提言を受け、中学校に公衆電話を増設する。
濁川明男同市教育長は「携帯電話の利便性に潜む危険性について、保護者が真剣に考えてもらった結果だと思う」と話している。
新潟日報2008年12月10日
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