2005年12月4日 (日)
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今週の格言
ヒラクのなら一間、ヒラカないのならケイマに受けよ!


ひろみ お兄ちゃん、今日は先週習った6通りの受け方の使い分けを教えてくれるのよね。でもたくさんは覚えられないから少しずつ教えて欲しいな〜

義行 では今日は一間とケイマ受けの使い分け方から勉強してみよう。4子局以上の置碁ならこのふたつさえ使いこなせればまず負けることはないからしっかりと覚えるのだよ。ひろみちゃんは4子局で白1とカカリを打たれたら一間とケイマのどちらを選ぶのかな?

ひろみ そうねぇ、一間受けは後が難しいので黒2とケイマに受けることが多いような気がするわ。

義行 白3白5と打たれたらどうするの?

ひろみ 残る大場は3ヶ所ね。上辺が一番地を作りやすそうだから黒6とヒラキを打ちたいな〜

義行 結構そこに打つ人が多いのだけれど実は黒6のヒラキは大悪手なのだよ。



ひろみ えっ、どうしてなの?

義行 ひろみちゃんはケイマ受けの本当の目的がわかっていないようだね。いいかい、黒aのケイマ受けは黒1の一間受けと比べると安定性があるから手抜きをしても心配がない代わりに位が低いので上辺の発展性もなくしてしまう打ち方なのだよ。

ひろみ そうか!黒aのケイマ受けは右上を先手で安定させて他の大場に打つのが目的なのね。

義行 そう、だから上辺を重視したい時は必ず黒1と一間に受けるように!これなら白2白4には黒5(bやcでもOK)がピッタリだよね。じゃあ白6にはどう受けるのが良いと思う?



ひろみ 黒5の三連星に打ちたいので今度は黒1とケイマに受けて先手を取るほうが良さそうな気がするわ。

義行 わかっているようでわかってないな〜(笑)ひろみちゃんはいったい上辺のことをどう考えているのかな?重視したいの?それともしたくないの?

ひろみ そんなこと言われても私にもよくわからないのよね。

義行 そりゃ、わからないはずさ。だって右上では一間に受けて上辺を重視しているのに左上ではケイマに受けて上辺の価値を下げているのだからね。前に勉強した格言を思い出してご覧!「向かい合わせのケイマと一間は・・・」

ひろみ 思い出したわ!「向かい合わせのケイマと一間は最悪の組み合わせ」だったような気がするわ。なるほど、ケイマ受けと一間受けは目的が違うから同じ方向にこのふたつを組み合わせたら方針がばらばらになってしまう訳ね。

 

義行 そう言うこと。この場合、もうすでに黒は上辺重視の方針を打ち出しているのだから左上も当然黒1と上辺重視の受け方をしなくてはいけないのだよ。これなら白2白4には黒5の鉄柱がピッタリだよね。

ひろみ これまで私は一間とケイマ受けの本当の意味がわかってなかったのね。何だか落ち込んでしまいそう・・・これから失敗しないようにケイマと一間受けの簡単な使い分け方を教えてくれる?

義行 了解!一間かケイマに受けた後、その辺を重視したいのであれば一間に受けてヒラキを打つのが良く、重視せずに他の大場に打ちたい時(ヒラキを打たない時)はケイマ受けが良いと覚えておけば間違いないからね。この図のようにすでに黒△がある時は黒1の一間受け、白6には白△があるため右辺には発展性がないので黒7が正しい受け方と言う訳なのだよ。

ひろみ それで今週の格言は「ヒラクのなら一間、ヒラカないのならケイマに受けよ」なのね。これからはケイマと一間受けは目的によって使い分けるようにしま〜す。