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米短期国債利回りが初のマイナス リスク回避で資金集中

 9日のニューヨーク債券市場で、米財務省証券(TB)3カ月物の利回りが一時マイナス圏に落ち込んだ。同利回りがマイナスになるのは史上初とみられる。財務省が同日実施したTB1カ月物の入札は、落札利回りが史上最低の0.00%となった。数ある金融商品のなかでも特にリスクが低いとされる米短期国債に資金が集中するのは、米政府・当局による大規模な対策が相次ぐなかでも、投資家にリスク回避姿勢が根強いことを示唆している。

 TB3カ月物利回りは前日比横ばいの0.00―0.02%で取引を終えた。同利回りは取引時間中にマイナス0.01―0.02%程度に落ち込む場面があったという。短期国債には全般に買い需要が強く、8日実施のTB3カ月物の入札の落札利回りは0.005%と1929年の落札開始以来で最低となった。

 TBは満期までの期間も短く、金利変動などの影響も受けにくい。この日の株価急落などを受けてデフレ傾向が一段と強まりかねないといった懸念が強まり、一部の投資家が資金をTBにシフトさせたもよう。(ニューヨーク=山下茂行)(11:32)

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