東金市と九十九里町が検討している「地域医療センター構想」の経営シミュレーション(県試案)の検証結果がまとまった。検証作業は県内の公立病院の経営診断などを行っているシステム環境研究所(東京都中央区)が実施。既に両市町の議会全員協議会で報告されている。
検証結果によると、医療センターの経営状態については、「県支援がなくなる10年目以降からは単年度収支が赤字に陥り、両市町ともそれを支えるだけの財政力が見込めない」と推測。「自立的な運営が可能な、市町からの繰り出し金に頼らない病院経営なくしては1市1町での医療センターは成り立たない」と指摘している。
概算整備費は171億円と推定。県は10年間に85億円の財政支援の意向を明らかにしているが、その後は「毎年5億円の資金不足となり開設16年目には余剰資金(留保金)を使い切る」と予想。「基本的には赤字構造の経営」としている。【吉村建二】
毎日新聞 2008年12月10日 地方版