厚生労働省は9日、部下の虚偽の診療記録提出を放置したとして、奄美病院(鹿児島県奄美市)の安野英紀院長に対し「精神保健指定医」の指定を取り消す処分を出した。精神保健指定医は、精神保健福祉法に基づき、患者の強制入院や隔離、拘束の判断ができる資格。
厚労省によると、安野院長は07年、自身が指導医となっている同病院の医師が精神保健指定医の指定申請をする際、提出が義務付けられている診療記録(ケースリポート)の中に自分が診断していなかった虚偽の記録があったにもかかわらず、適切な指導や確認をしなかった。本人も事実関係を認めているという。
毎日新聞 2008年12月9日 21時36分