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韓国の国際化、外国人への偏見解消がカギ(上)

「国際結婚カップルの子どもたちの教育」セミナー

 「韓国は外国人に対する偏見を正さなければ、さまざまな人種や文化のるつぼでありながら、融合し合って暮らしている米国のような大国になることはできないだろう」

 12年前に韓国へ嫁いだフィリピン出身のマリシェルさん(33)。子ども3人を産み育てるのに精一杯で、これまで韓国語を勉強する時間が取れなかった彼女は最近、1週間に2時間ずつハングルを習っている。そんなマリシェルさんは8日、国会の憲政記念館で開かれた、「多文化家族(国際結婚カップル)の子どもたちの教育、このままでよいのか」と題するセミナーで、寄稿文を通じ、韓国で子どもを育てる外国人女性の苦しみを打ち明けた。

 「一番上の子が小学校5年生のとき、クラスの友だち二人が“お前の母さんはフィリピン人なんだって? フィリピンは貧しい国だ。そんな国の人がここに住んでいるから、韓国の発展の障害になっているんだ”とあざ笑った。怒りを抑えられなかったうちの子は、木の枝を拾って二人を殴りました」

 マリシェルさんは「韓国には目に見えない壁があり、韓国人は特に第3世界の人々に対して優越感を持っているようだ。小学校から大学に至るまで、多様な文化や外国人のものの考え方を理解し受け入れる制度的な教育が必要だ」と訴えた。

国会の憲政記念館で8日、「多文化フォーラム」の主催による「多文化家族(国際結婚カップル)の子どもたちの教育、このままでよいのか」と題するセミナーが開かれ、国際結婚した夫婦たちが子どもたちとともに討論の様子を見守っている。/写真=イ・ジンハン記者

李吉星(イ・ギルソン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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