名古屋市に本社を置く民放5社の08年9月中間決算(単体)が2日、出そろった。景気減速を背景に企業の広告出稿が減少し、全社そろって減収・最終減益となった。
番組の切れ目に流す主力の「スポット広告」は、景気減速などを反映し、自動車や食品、外食サービスなどを中心に全社が前年同期比5.7~9.4%減った。番組スポンサーからの「タイム広告」の収入も4社で前年同期を下回った。
東海テレビは食品、金融業界などの広告が減り、スポット収入が同5.7%減った。中部日本放送(CBC)は、自社制作のドラマに出演中の俳優が薬物所持の疑いで逮捕され、収録済みの放送を中止。8000万円の特別損失を出したことなどが大きく影響した。
中京テレビは、イベントなどの事業収入を同9.7%増と業績を伸ばしたが、広告収入の減少が大きかった。名古屋テレビは、前年同期に保有株式などの評価損を計上したため、今期はその反動で唯一の経常増益となった。ただ、タイム、スポット収入はともに落ち込んだ。テレビ愛知もスポット、タイム収入ともに前年同期実績を下回った。
視聴率は、全日(6~24時)、ゴールデン(19~22時)、プライム(19~23時)のすべての時間帯で東海テレビがトップとなり、在名テレビ局で5年連続の「3冠」を達成した。【米川直己】
毎日新聞 2008年12月3日 1時47分(最終更新 12月3日 18時10分)