2008.1.25
お父さん、お母さんへ
お久しぶりです。お元気でお過ごしですか?
私は1月25日から今日まで、スヴェトラーナ先生のご家族とモスクワの友人
(声楽家と朝日新聞の記者)とリボフとキエフに行ってきました。
1月26日、午前はリボフの芸術会館で開かれた国際学会に参加し、午後は
国立美術館で「家族」と題して開かれた展示会のオープニング・セレモニーで
着付けを披露しました。
展示会では、ウクライナ民族の「家族」的伝統の内、結婚式が紹介されました。
写真では殺風景な展示会のように見えますが、5つの部屋を様々な展示品が
陳列されました:
写真の他、工芸品、結婚の儀式に使われる布(“ルシニック”といい、新婦のこれ
からの人生を刺繍によって縫い出した“人生のプログラム”ともいえるもの)や
“カラバイ”という儀式用のパンなども展示されていました。
スヴェトラーナ先生は、私がおばあちゃんのお葬式にも、四十九日にも参加でき
なかったことを ご自分のことのように感じられ、機会あるごとに「おばあちゃんの
魂のために心を込めてがんばろう」と言われながら文化活動されます。
また、その後の報告は「尾脇家のお父さんとお母さんを喜ばせたい」という思いを
みなぎらせ、傍にいる私にメールを書くように促されます。
本当に先生は、一人ひとりの心を大切になさる方です。
ウクライナには国立美術館の称号をもつ美術館はキエフとリボフの2つだけですが、
今回 展示会の行なわれたリボフという地域は、ウクライナ愛国者、民族主義の核と
言われている処だけあって、そこで日本文化を発表できたスヴェトラーナ先生の
喜びは一入(ひとしお)でした。
10年前、先生が日本をテーマに博士論文を書くご意志をリボフで発表したとき
には、「日本 研究は日本人がするべきだ」と嘲笑した学者達が、今では先生を
好んで学会に参加するよう呼びかけ、今回は美術界の最高峰である国立美術館
に招待した事実は、当時からすると考えられないことでした。
これは、日本文化がこの国の抱える問題に対して指針となりうる要素があるから
に他なりません。
お父さんへお願い:
この展示会を記事にするため、必要な情報があります。
@おじいちゃんとおばあちゃんの誕生日の年月日。
回答:尾脇庄三:1910年 、弘子 1918年2月20日(水)生まれ
Aおじいちゃんとおばあちゃんの結婚式の年月日。
回答:昭和15年5月12日午後2時、鳥取大社
では、お父さん、お母さん、またスカイプでお話しましょう!