伊豆市の菊地豊市長は17日の会見で、同市湯ケ島の市営温泉施設「天城温泉会館」の温泉事業を来年4月1日から休止する意向を示した。食堂や劇場ホールなどは営業を続ける。12月の市議会で正式表明する。
菊地市長は「施設は年間約5000万円の赤字が出ており、うち温泉事業の維持管理費が約3000万円。湯ケ島周辺には日帰り温泉も多く、無理して事業を続ける必要はない。資金をより効果が期待できる施設に振り向けたい」と説明した。
同会館は96年6月の開業で、「温泉館」「劇場ホール」「夕鶴記念館」の3施設がある。延べ床面積は約5200平方メートル。旧天城湯ケ島町が出資する第三セクター「ライブピア天城」が管理運営していた。
しかし、実質的には初年度から毎年数千万円の赤字が続き、03年度に民間企業は撤退。同町の単独経営となり、04年からは合併後の伊豆市が引き継いだ。来客数は99年度の約9万8000人をピークに、昨年度は約4万2000人に減っていた。【山田毅】
毎日新聞 2008年11月19日 地方版