無床化撤回請願を採択 岩手県議会委岩手県医療局の県立病院・地域診療センターの無床化計画について、地元住民から撤回を求める請願が同県議会にあり、県議会環境福祉委員会は8日、請願を賛成多数で採択した。審議では「もっと時間をかけて議論すべきだ」など、来年4月からの実施にこだわる県と医療局に対する批判も相次いだ。請願は2009年度から無床化を計画している紫波、大迫、花泉、住田、九戸の計5地域診療センター、10年度からの県立沼宮内病院の地元住民がそれぞれ提出した。 議員8人による採決では、自民クラブ、政和・社民クラブ、無所属議員の計5人が採択に賛成。県政与党の民主・県民会議の議員が求めた継続審議は、同会派3人の賛成にとどまった。 審議は計画の公表が11月になったことなどに議論が集中し、自民クラブの議員が「もっと早く計画を示せたはずだ」と批判。政和・社民クラブの議員も「県民の理解を得るため、いったん白紙撤回すべきだ」と主張した。民主・県民会議の議員も「時間をかけるべきだ」と指摘した。 県、医療局側は「公表が遅れたことは申し訳ないが、医師不足など病院を取り巻く環境は深刻。計画通り進めたい」と従来の主張を繰り返した。 委員会には6地域の大勢の住民らが駆け付け、ロビーで「ベッド削減反対」の文字を掲げた。請願採択の結果を受け、住民らは「良かった。県も医療局も無床化撤回を決断してほしい」などと話した。
2008年12月09日火曜日
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