オバマの医療保険改革に脅える製薬業界
2008年12月号 [ビジネス・インサイド]
米国初の黒人大統領誕生に脅えているのは製薬業界だ。オバマ次期大統領の医療保険制度改革は、公的医療保険による保険未加入者のカバー率引き上げが基本路線になりそうだからだ。そうなれば医療費の圧縮や医薬品の価格引き下げの動きが強まるのは確実だ。
ここ数年、世界最大の米国医薬品市場の成長は鈍化している。米国の調査会社「IMSヘルス」は、09年の世界医薬品市場は4・5~5・5%拡大して8200億ドル以上になるが、米国市場の伸びは1~2%にとどまり、約3千億ドル前後になると予測した。
米国発の金融危機により、大統領選の争点か ………