皇太子妃雅子さまは9日、45歳の誕生日を迎え、この1年の感想を記した文章が発表された。雅子さまは、愛子さまの学習院初等科入学、皇太子さまの3度の外国ご訪問などを挙げ「瞬く間に過ぎたように感じております」と振り返った。
療養丸5年となった自身の体調に関しては「公務も少しずつ幅を広げて行うことができるようになったように感じております」「今後もお医者様のご指導の下で一つ一つ努力を重ねていきたい」と記した。
宮内庁は東宮職医師団の見解も発表した。雅子さまの病名を慢性の「適応障害」と改めて示し「着実にご快復になってこられています」と記した。
一方で「思う通りの活動ができずに雅子さまご自身が心を痛めている状況が今も続き、心身の状態にご自分で予測できないような波がある」とした。治療に長い時間がかかっているのは「ストレスが大きいものであったということ」とし、治療の見通しについては「具体的に見通すことは難しい」と明言を避けた。【真鍋光之】
雅子さまの誕生日に際しての東宮職医師団の見解は毎年公表されているが、今回は3年前に次いで長い文書になった。療養が6年目に入ることや、地方での公務を欠席する一方でレストランでの食事など私的に外出しているとの批判記事が週刊誌で取り上げられたこともあり、現状を丁寧に説明する必要に迫られたことが背景にある。
見解は、雅子さまについて「多くの仕事をこなされるようになってきた」と快方に向かっていることを強調。今後の活動に関しては公務に加え、家庭での役割やライフワークになるような活動をバランス良く、無理のない範囲で広げることが重要と指摘しているが、「治療方針」ともいえるこの部分は3年前の見解と同じだ。むしろ今回は、適応障害の原因とされるストレスについて、さらに治療が長期に及ぶことを示唆していることが特徴だ。
ただ、長期にわたれば、今後もさまざまな形での批判が出ることも予想される。宮内庁としては、これまでとは異なった長期的な展望に立った雅子さまの公務のあり方を模索してゆくことが求められる。【大久保和夫】
毎日新聞 2008年12月9日 5時00分(最終更新 12月9日 5時00分)
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