ちんぴらだった少年が宣教師の笑顔で回心。20代のとき世界無銭一周旅行を敢行し、30代で雑用一切引き受ける便利屋を旗揚げ。今はテレビや雑誌にひっぱりだこ。そんな元祖便利屋の右近勝吉さん(62)・日本福音キリスト教会連合キリスト教朝顔教会員・をモデルにした映画「ふうけもん」が、製作されることになった。企画はJ&Kインターナショナル(金珍姫代表)で、製作はキネマモーションピクチャーズ(高橋松男エクゼクティブプロデューサー)。同映画の発案者で企画プロデューサー兼事務局長の金さんは「この映画には教会が日常の風景として登場する。教会の新たなイメージを日本に植え付けるとともに、ぜひこの映画をシリーズ化したい」と抱負を語った。 韓国人プロデューサーが目を付け 「寅さんみたい、シリーズ化したい」 マンガ『ふうけもん』(イーブック出版)のモデル、『人のために人となる人』(サンマーク出版)の著者の右近さんは、自分のことを「ふうけもん」(佐賀弁で「はみ出し者」の意)と呼ぶ。中学高校時代ヤクザの組に入り、新宿の盛り場でけんかに明け暮れていた。しかしある日、路傍で伝道する宣教師の笑顔に出会う。その笑顔見たさに教会に入り浸るようになり、やがてイエス・キリストを受け入れ、ヤクザから足を洗った。 日本大学法学部を卒業後、海外旅行と転職を繰り返した右近さんは38歳の時、あるテレビドラマをヒントに、引っ越し、水道管工事、どぶさらい、庭の手入れなど雑用を一手に引き受ける便利屋、右近サービス社を開業した。「便利屋は人間出会い業」だと言い、「話し相手に」「食事を一緒に」「引きこもりの子と過ごして」など、「魂の便利屋」として寂しい心に寄り添う仕事もこなす。 金さんは講演テープを通じて初めて右近さんを知った。その時の印象は「『男はつらいよ』の主人公車寅次郎とよく似ている」だった。「困っている人、寂しい人がいると飛んでいって助けたり、寄り添ってあげる姿が寅さんとダブったんです」 韓国人クリスチャンの金さんは「日本で芸術を通じて宣教したい」と14年前に来日。研究所、大学院を含め7年間、日大芸術学部で学んだ。演劇科だったが映画の授業にも熱心に出席し、「男はつらいよ」や黒沢映画などを研究。「金さんには教えることはないよ」と担当教授から言われるほど日本映画通になった。 その金さんが今年4月、日本宣教に貢献できる映画作りをしたいと神に祈る中で示されたのが「ふうけもん」映画化。寅さんと右近さんの類似点をセールスポイントに企画書を作り、キネマモーションピクチャーズの高橋さんに渡した。「これは行ける」と高橋さんも乗り気になった。 右近さんも映画製作を了承。「金さんは『この映画はイエス様が示してくれた』と語った。イエス様を敵に回すのは大変だと思って『じゃあ、どうぞ』と返事をした」 映画製作はすでに動き始めており、10月下旬には脚本が完成、年内には監督、出演者が決定する予定だ。右近さんは「1人でも救われる人が起こされれば本望」と語る。 後援会も発足。発起人に土肥隆一(日基教団・和田山地の塩伝道所牧師、衆議院議員)、鈴木留蔵(日本国際ギデオン協会自立委員長)、尾山令仁(聖書キリスト教会会長牧師)、峯野龍弘(ウェスレアン・淀橋教会牧師)、中川健一(ハーベスト・タイム理事長)、三谷康人〔(株)鐘紡顧問〕の各氏らが名を連ねている。 映画製作への参加、協力希望は〒106-0032東京都港区六本木3ノ4ノ25、メゾン六本木ビルB1、TEL03・3972・3790、FAX03・3972・3804、映画「ふうけもん」後援会へ。Eメールinfo@fukemon.org、ホームページはhttp://www.fukemon.org
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