中国の海洋調査船2隻が8日午前8時10分ごろ、日本領海内の尖閣諸島・魚釣島の南東約6キロメートルで航行しているのを第11管区海上保安本部の巡視船「くにがみ」が発見した。2隻は巡視船の警告を無視して9時間以上領海内にとどまり、夕方に順次、領海外に出た。日本政府は外交ルートを通じて中国側に抗議するなど対応に追われた。
巡視船の目視確認によると、2隻は中国国家海洋局所属の「海監46号」(1、100トン)と「海監51号」(1、900トン)。
麻生太郎首相は同日夜、「はなはだ遺憾。明らかな領海侵犯だ」と首相官邸で記者団に不快感をあらわにした。藪中三十二外務事務次官は崔天凱駐日中国大使に抗議を申し入れ、領海外への退去を要求。6カ国協議で北京を訪れている斎木昭隆外務省アジア大洋州局長も武大偉中国外務次官に抗議した。
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