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6カ国協議で日韓連携 韓国政権代わり構図変化

2008.12.8 22:45
6カ国協議の首席会合に臨む外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長=8日午後、北京の釣魚台迎賓館(代表撮影・共同6カ国協議の首席会合に臨む外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長=8日午後、北京の釣魚台迎賓館(代表撮影・共同

 【北京=阿比留瑠比、水沼啓子】北京で8日再開した北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議首席代表会合では、核申告など厳正な検証を求めるという点で、日韓両国がこれまで以上に強い連携を見せている。親北ぶりが顕著だった盧武鉉前政権と保守派の李明博政権ではスタンスが大きく異なるためだ。日韓両国がタッグを組み、北側に譲歩を迫ると同時に、任期もあと1カ月余りとなったブッシュ政権下での「駆け込み合意」を目指し、浮足立つ米国を牽制(けんせい)する形になっている。

 「検証の枠組みは、正確で完全なものでなければならない」

 今月3日に東京で開いた日米韓首席代表会合後、韓国の金塾・外交通商省平和交渉本部長は、米国のヒル国務次官補、斎木昭隆アジア大洋州局長との共同記者会見でこう強調した。「まるで、北朝鮮との妥協に走りかねないヒル氏にクギを刺すかのような硬い表情」(外務省筋)だった。

 これまでの6カ国協議で韓国は、中国とともに北朝鮮と日米の仲介役となってきた。だが、李政権誕生後は北朝鮮に対して厳しい姿勢で臨み、6カ国協議でも「サンプル(試料)採取」が不可欠とする立場で日本と足並みをそろえている。柳明桓・韓国外交通商相は4日の記者会見で、試料採取について「どんな形式でも文書化しなければならない」と指摘している。

 反対に、北朝鮮に融和的なヒル氏は「日本がいくら、北がこれまで繰り返してきた“ただ取り”の外交手法を説いても理解しない」(外務省幹部)とされ、日韓外交筋ではひそかに金正日(キム・ジョンイル)総書記の名をもじって「キム・ジョンヒル」と揶揄(やゆ)されているほどだ。政権末期の米国が迷走気味な中、協議をめぐる構図と力学にも変化が表れているようだ。

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6カ国協議の首席会合に臨む外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長=8日午後、北京の釣魚台迎賓館(代表撮影・共同
6カ国協議首席会合に臨む韓国の金塾外交通商省平和交渉本部長=8日午後、北京の釣魚台迎賓館(代表撮影・共同)
6カ国協議首席会合に臨む北朝鮮の金桂寛外務次官=8日午後、北京の釣魚台迎賓館(代表撮影・共同)
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