厚生労働省は12月4日、「医薬品の販売名の類似性等による医療事故防止対策の強化・徹底について」と題した通知を、都道府県知事や特別区区長などにあてて発出した。管轄の医療機関や薬局に対し、販売名が類似した医薬品の取り違え事故などを防ぐための対策を取るよう、改めて指導することを求めた。
この通知は、副腎皮質ホルモン剤のサクシゾン(一般名:コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム)を筋弛緩剤のサクシン(スキサメトニウム塩化物水和物)と取り違えたことにより、患者が死亡したとされる医療事故を受けたもの。この事故に関しては、日本病院薬剤師会が11月21日に「疑義照会の徹底及び医薬品安全管理手順書等の緊急点検について」と題する通知を、全国の病院の医薬品安全管理責任者と薬剤部長あてに出している。