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東京女子医大病院で2001年3月、心臓手術を受けた群馬県の少女が死亡した事故をめぐり、業務上過失致死罪で一審無罪となった元担当医が、「手術ミスがあった」とする本の記述は名誉棄損に当たるとして、執筆した毎日新聞記者五人や集英社に計1000万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は8日、80万円の支払いを命じた。
記者側は「医師のミスを指摘する病院の内部報告書があり、検察当局は控訴審でも起訴事実通り主張している」と反論したが、石井忠雄裁判長は「一審判決は内部報告書の内容を否定し、同趣旨の学会報告書も出ている。本の記述は真実と認められない」と判断した。
問題の本は、毎日新聞取材班が02年1月から連載した新聞記事をまとめ、03年に出版された集英社新書「医療事故がとまらない」。
判決は「新聞への連載当初は真実と信じる理由はあったが、本の出版前には学会報告書が発表されていた。刑事裁判も継続しており、新たに書籍を出版する際には、十分な追跡調査と内容の見直しが当然求められる」と指摘した。
(2008年12月8日21時11分 スポーツ報知)