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【大相撲】元若ノ鵬ウソ告発代250万円 発言撤回で涙の謝罪会見2008年11月29日 紙面から
うその告発で250万円!−。大麻取締法違反で逮捕後、日本相撲協会から解雇されたロシア出身の元幕内若ノ鵬(20)=起訴猶予=が講談社発行の週刊現代誌上で八百長を告発したことについて、本人が28日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、八百長発言は捏造(ねつぞう)だったと告白。その上で、週刊現代との間を取り持った男性から250万円を受け取っていたことを明かした。会見では週刊現代誌上に登場した力士たちに、涙ながらに謝罪。相撲復帰は厳しいとみられるが、それでも「相撲を取る気持ちがある」と懇願した。 元若ノ鵬は力士の正装である紋付きを着て、長い髪の毛を後ろに束ねて会見場に姿を見せた。涙ながらに最初に切り出したのは、「力士に謝りたい。相撲協会に謝りたい」という謝罪の言葉だった。 週刊現代誌上で告白した八百長発言を撤回。250万円もらって作り話をしたとし、これまで登場した力士たちに謝った。週刊現代に対しても「変な人にだまされた。週刊現代は悪くない」と力説。「ロシアの家族が危険になる」とXの名前は明かさなかったが、日本人男性で相撲界に精通している人物だという。 「(Xからは)モンゴル人の名前も出しましょうとか、横綱のことも出しましょうと言われた。22回優勝している人をどうやって言うのと思った。メッチャつらかった」と朝青龍の名前が挙がっていたことも明かした。 「八百長のことを言ったら簡単に相撲に戻れる、相撲協会をきれいにしてヒーローになれる」と言われたが、3週間前にだまされたと気づいた。それが、八百長告白がうそであることを明らかにする気持ちにつながったという。 「八百長はない。はっきり言える。お金のこと無理やり話した。Xさんと話してストーリーを考えた」と元若ノ鵬。代理人の宮田眞弁護士が「すごいショックを受けていて、いろいろつらい思いをした。ロシアに帰ろうと思うこともある」と話すと、顔を真っ赤にして、さらに涙ぐんだ。 元若ノ鵬は「相撲を取りたい気持ちがある。相撲大好き」と、解雇無効を訴える提訴は取り下げない。だが、宮田弁護士は「相撲協会に戻ることは、もはやできない状況。生活状況を含めて極めて厳しい」と話した。
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