日本人観光客殺到、百貨店、ホテルが大混雑
東京から来た日本人女性観光客の金子さんは今月4日、ソウル乙支路のロッテ百貨店の1階から9階までブランド売り場を奔走する1日を送った。友人3人と連れ立って韓国にショッピングに来たという金子さんは「円高のおかげで昨年韓国に来た時に比べると、(円建てで)ブランド品が半額になった。ルイ・ヴィトン、グッチなど気に入った品物をできるだけたくさん買いたい」と話した。
ロッテ百貨店1階のプラダ売り場前で会った女性、鈴木さん(25)も「日本で220万ウォン(約13万9000円)するプラダのバッグを100万ウォン(約6万3000円)で買った。高価な商品ほど日本との価格差が大きく広がっている」と話した。
ロッテ百貨店は毎日午前10時から正午にかけ、観光バスで乗り付けた日本人観光客でごった返す。百貨店側は、現在1人の日本語通訳職員を今週から5人に増やすことを決めた。
韓国では最近、消費、雇用、成長率などの経済指標が軒並み急速に悪化している。それでもソウル都心や高速道路は買い物客と車で込み合う「不況下の好況」に沸いている。ウォン安で外国人観光客が急増している上、海外消費を減らした高所得層が国内消費を増やしているためとみられる。さらに原油価格が下落し、車両の通行が増えたこともまるで好景気を思わせる錯覚を招く。
昨年の今ごろに100円=840ウォンだったウォン・円相場は、5日に過去最高のウォン安水準となる同1595ウォンまで下落した。ウォンは対ドルでも1年前に比べ60%切り下がった。
円やドルが上昇する中、価格が半分になった韓国製品を買おうと、日本人、欧州人、米国人が押し寄せている。韓国観光公社によると、今年1月に46万人だった外国人観光客が10月には62万人に急増した。
また、韓国の高所得層がウォン急落とファンド・株式投資の損失で海外旅行を控え、代わりに国内での旅行やショッピングを増やしている。
旅行サイトの「インターパークツアー」では先月、済州島へのパッケージツアーの売り上げが前年同期に比べ141%増えた。ブランド商品のディスカウント店「驪州プレミアムアウトレット」では先月の週末の来店客が1日当たり1万5000-1万8000人に達し、前年同月より25%増えた。ソウルなど大都市の一部高級レストランも混雑している。
5日に取材に訪れたソウル南山のグランドハイアット・ホテルのクラブ「JJマホニーズ」では不況の痕跡などどこにも見当たらなかった。午後10時半ごろになると、約300人収容のテーブル席が満席となり、立ったままでカクテルを飲む客で立すいの余地もないほどだ。同クラブのマネジャーは「5日と6日には2000人を超える来店があり、屋外席まで埋まった」と話した。
鄭恵全(チョン・へジョン)記者
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