神戸放送局

2008年12月7日 18時59分更新

高次脳機能障害に理解を

事故や病気の後遺症で記憶が衰えたり、感情を抑えられなくなったりする「高次脳機能障害」について理解を深めてもらおうと神戸市で講習会が7日、開かれました。

この講習会は、高次脳機能障害がある人とその家族で作る団体が開き、医療や福祉の専門家などおよそ160人が参加しました。
高次脳機能障害は、交通事故による脳への損傷や脳内出血などの病気の影響で、記憶が衰えたり、突然、怒り出すなど感情が不安定になったりする障害です。
外見からは障害がわからないため周囲の理解が得られにくく、支援のあり方が課題となっていて、講習会では学校でのカウンセリングに携わっている心理学の専門家が実例を挙げて教育現場での研修会や医療機関との連携の必要性を指摘しました。
この後、参加した人たちは、それぞれの立場でどのような支援ができるか意見を交わしました。
講習会の実行委員長を務める神戸大学の種村留美教授は「気づかれにくく見えない障害と呼ばれているが、一般の人たちも含めた社会全体で支えていかなければならない」と話しています。