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秋葉原殺傷、8日で半年 「風化させるな」被害者の思い

2008年12月7日19時34分

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 東京・秋葉原の無差別殺傷事件から8日で半年を迎える。7日、事件現場の交差点に行くと、足を止める人は少なかった。

 家電店によると、最近、パソコンを扱う家電店などが閉店し、円高で外国人観光客の買い物にも影響が出ているという。「名物」だった歩行者天国には地元で賛否両論があり、再開のめどはたっていない。

 被害者を介抱している最中に刺され、意識不明に陥ったタクシー運転手湯浅洋さん(54)=東京都江東区=は、月命日ごとに事件現場を訪れ、花を手向け、静かに手を合わせている。

 事件から約4カ月たった10月中旬、仕事に復帰した。「事件を忘れないでいることが、似たような事件の発生の歯止めになる。このような事件が繰り返されるのはなぜか、考えていくきっかけになって欲しい」

 秋葉原が好きな有志約20人が事件後に設立した会「AKIBA AID 2008」は8日午後0時半ごろ、街頭で集めた募金約13万円やポケットマネーで買ったAED(自動体外式除細動器)1台を駅前の秋葉原無料案内所に寄贈する。世話人の崎野千佳志さん(45)は「街の安全に一役買いたい」と話した。

    ◇

 約3カ月間の精神鑑定で、加藤智大容疑者には「責任能力がある」との結論が出され、10月10日に殺人や銃刀法違反(所持)などの罪で起訴された。

 初公判までに、検察側と弁護側、裁判所の三者で争点を絞り込む「公判前整理手続き」が行われるが、まだ具体的な日程は決まっていない。(渡辺丘、山田優)

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