スパ・ジャーナリスト板倉由未子の「癒しの地、至福のスパへ」

世界中のスパに熟達したジャーナリストの板倉由未子さんのスパ日記。

2008年 11月のブログ

2008年11月27日 木曜日

スパブランドのお気に入りvol.3 プラナカン流 アフタースパのリラクゼーション

スパを訪れると、トリートメント後にお茶+αが供される。
ハーブティーとドライフルーツやクッキーというのが定番だが、
最近、印象的だったのは、先週ご紹介した「スパ ヴィレッジ マラッカ」の
マラッカンティーと「アチャ」だ。

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「アチャ」は、マラッカに伝わるニョニャ料理のピクルス。
ニョニャのピクルスは、野菜を一度天日干しにしてから漬け込んでいるそうで、
シャキシャキ感があり、スパイスのコクとさわやかな酸味が絶妙!
施術後、ほっと和めて元気になれる。
フルーティな香りのマラッカンティーとも好相性だ。

ニョニャ料理は、代々伝わる門外不出の料理だったが、プラナカンの家庭に雇われていたシェフがレストランを開業するなどして、近年徐々に広まっていったという。

Cuisine 4

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2008年11月20日 木曜日

麗しきプラナカン文化に伝わる、幸運エッセンスに満ちた陰陽セラピー

マレーシア・クアラルンプール国際空港から車で1時間半。
今年7月に世界遺産にも登録されたマラッカは、食文化や言語、習慣が土着化した中国移民のグループ、プラナカンが多く住み、ポルトガルやオランダの影響が色濃い歴史ある古都だ。
美しい陶製タイル、細やかな刺繍の衣服クバヤ、ビーズのサンダル、木彫りの装飾、カラフルな陶器など、優美で豊かな文化が、今なお息づいている。

伝統的なマラッカの風情を満喫したいなら、歴史的建造物を増改築し、2007年12月にオープンした「ザ マジェスティック マラッカ」に滞在するのがいいだろう。
ホテルには、世界の美容通に支持されるYTLホテルズのスパ「スパ ヴィレッジ マラッカ」があり、中国伝統医学に基づいた、プラナカン秘伝のトリートメントが体験できる。

Spa Relaxation Lounge 3

スパを訪れるすべてのゲストは、プレトリートメントとして、プラナカンの嫁入り前に行われるヘアリチュアルを体験する。

Hair Ritual Room

フラワーウォーターでネガティブな要素を祓う→シャンプー→コーミング→オリーブオイルでのスカルプマッサージ→香りを放つライム&フラワーでリンスという流れ。
古来、幸運を呼ぶ伝統儀式として受け継がれている。

体験すべきメニューはトータルプログラムの「プラナカン シグネチャー エクスペリエンス」。
最初に、生活習慣や体質に関する質問リストに答え、クール(陰)かウォーム(陽)か体質が判明する。
その結果によって、2種類のプログラムのどちらを体験するかが決まる。
体質は季節や体調によって変化するが、ここでは、クール体質向けの体を温め、血行を促進するプログラム「スァム スァム パナス エクスペリエンス」を紹介する。

Spa Ingredients 5

ミネラルとビタミンが豊富なマラッカ産のパームシュガーとハチミツで肌をスクラブ→
温かなオイルでのマッサージと乾煎りして温かなナツメグとライスの入った袋を使ってのツボ押し→
保湿力抜群のパンダンリーフとココナッツミルクのヘアトリートメント→
中国王朝で珍重されてきたツバメの巣と水分補給力のある発酵したタピオカを用いたフェイシャルという流れだ。
体が芯から温まり、乾燥しがちな肌や髪も驚くほどしっとりする。

ウェルカムフルーツのマンダリンオレンジ、プレトリートメントのライム&フラワーのリンス、フェイシャルで使われる翡翠ローラーなど、このスパでは随所に、土地伝来の幸運要素があふれている。
美を磨き、大切に育てられてきたプラナカンの女性(ニョニャ)たちがかもし出す、優雅で大らかな美のエッセンスを享受できそうだ。

THE MAJESTIC MALACCA
ザ マジェスティック マラッカ

SPA VILLAGE MALACCA
スパ ヴィレッジ マラッカ

【DATA】
188 Jalan Bunga Raya 75100 Melaka,Malaysia
tel. +60-6-289-8000
http://www.spavillage.com
日本でのお問い合わせ先/スモール・ラクシャリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド
tel. 0120-558-673
営業時間/9:00~21:00
料金/プラナカン シグネチャー エクスペリエンス 180分 600リンギ
室料/“ユネスコ世界遺産スペシャルパッケージ”プラン
デラックスルーム:1泊190ドル(税・サ別/1室2名様まで)
*1日3食のお食事と市内のガイド付きツアー込み。2009年6月30日までの限定プラン

<レート>
1リンギ≒26.80円、1ドル≒96.57円(2008年11月19日現在)

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2008年11月13日 木曜日

リゾート気分でリフレッシュ! スパスイートで過ごす、くつろぎの東京ステイ

今年7月、お台場のホテル日航東京に「SPA然 TOKYO」がオープン。

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同時にスパ&ステイを目的としたゲストのための「スパスイート」1室を含むスパフロアも誕生した。

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海外では、都市型ホテルでも、宿泊する部屋の中に本格的なトリートメントスペースがある「スパスイート」を有するところが多いが、東京ではここだけ。
施術後、再び洋服に着替えたり、メイクをする必要もなく、そのまま眠りについても、バスローブ姿でくつろいでもいいから、存分にリラックスできる。

「SPA然 TOKYO」では、トリートメント、アクア、フィットネスの3つを連動させたトリニティプログラムを提唱している。
同日に、フィットネス→アクア→トリートメントの順で行うのが、健康増進に効果があるという。

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フィットネスでは「ケアストレッチ」を体験。股関節をほぐすストレッチが中心のプログラムで、血行が促進され、リラックスできる。

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「アクアストレッチ」では、水中を歩くことで筋肉の凝りがほぐれ、水に浮くことで全身の力を抜くことの心地よさを体感できる。
ともに、インストラクターが、マンツーマンで、ひとりひとりのペースに合わせて指導してくれるので安心だ。
トリートメントは「スパスイート」で。
イチ押しのメニューは、アロマテラピー界の第一人者、日下部知世子さんが監修した、フェイシャル&ボディの「アロマ シグネチャー」。

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フランスで厳しい基準をクリアしたオーガニックの精油、ローズ、クラリセージ、ベチバーなどをブレンドしたオリジナルオイル「然流(さりゅう)」を使ったトリートメントは、
美肌とホルモンバランスに働きかけ、深い安らぎを与えながら、体を本来のリズムに整えてくれる。

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トリートメントの後には、野菜やフルーツ中心の軽食「スパプレート」も供される。

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白とオレンジを基調にした80平米の「スパスイート」は、住みたくなるような心地よさ。
バスローブも、この「スパスイート」のものは、肌にやさしい上質なオーガニックコットン製だ。

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広々としたバルコニーに出れば、お台場の美しい夜景が臨め、朝はさわやかな海風に癒される。
忙しくて遠出はできないけれど、気分転換してゆっくりしたい――そんなときに訪れたい都会の隠れ家だ。

ホテル日航東京 
SPA然 TOKYO

東京都港区台場1-9-1
tel. 03-5500-5520
http://www.hnt.co.jp
営業時間/7:00~22:00(アクアゾーンは~21:30)
プログラム営業時間/10:00~22:00
料金/スパ入場料¥3,150、アロマ シグネチャー 150分 ¥43,000、 アクアストレッチ 30分 ¥6,000、ケアストレッチ 30分 ¥3,500(すべて宿泊ゲストの料金。スパはビジターでも利用可能)
室料/スパスイート 2名利用・1室 ¥150,000~(消費税・サ込・宿泊税別)

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