まず,男女の差異に関係する質問項目の結果を2つ紹介します。
ひとくちで言えば,女性が女性であることを積極的に楽しむ方向の回答が,長い時間をかけて着実に増加しました。つまり,長期にわたり女性の人気が上昇し続けていると言えそうです。
図1.‘男・女の生まれかわり’に関する回答の推移 | |
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(図1解説) “生まれかわるとしたら男か女か?” 男性は,質問を始めた1958(昭和33)年以降,いつの調査でも約90%が“男に生まれかわりたい”と答えるのに対して,女性は,“女に”という答えが,1958年の27%から増え続け,45年後の今回は69%に達しました。かつて多数派であった“男に”という女性は4人に1人で, 現在では明らかな少数派です。 |
図2.‘楽しみはどちらが多いか’に関する回答の推移 | |
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(図2解説) “男と女のどちらが楽しみが多いか?” 1970年代までは,男性も女性も“いまの日本では楽しみは男が多い”という答えのほうがずっと多かったのですが,20年ぶりにこの項目を取り上げた前回1998年の調査では 男が多いという意見が大きく後退しました。今回(2003年),この傾向は一層強まり,“男が多い” 対 “女が多い”が38%対42%で, 男女合計では“女が多い”がはじめて多数意見になりました。 特に,女性の間でのこの意見の伸びは著しく,28%対56%,つまり1対2の割合で,“女が多い”が多数意見になっています。 なお,“苦労はどちらが多いか”では“楽しみ”のような一定方向の動きは見られません。 |