韓国ハイニックス半導体、不況による被害が最大=アイサプライ
[ソウル 2日 ロイター] 世界的な景気低迷に伴い半導体需要が減退するなか、韓国のハイニックス半導体(000660.KS: 株価, 企業情報, レポート)が世界の大手半導体メーカーのなかで最大幅の売上高の減少に見舞われたことが、調査会社アイサプライの調べでわかった。
アイサプライによると、ハイニックス半導体の08年の暫定売上高は64億1600万ドルで、前年比29.1%減。世界の半導体メーカー10社の中で売上高の水準は昨年の6位から9位に落ち、対前年比での下げ幅は10社中最大だった。同社の主力商品はDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)。メモリーチップメーカーとしては世界最大、半導体メーカーとしては世界第2位の規模を持つ。
一方、米クアルコム(QCOM.O: 株価, 企業情報, レポート)の暫定売上高は、10社中8位の67億1800万ドル。前年比19.6%増となり、増加率は10社中最大となった。
アイサプライのシニア・バイスプレジデント、デール・フォード氏は「経済状況が非常に厳しく、半導体の新規需要は実質的にゼロになった。このため、半導体産業全体にわたり業績懸念と先行き不透明感が広まっている」と分析し「特にICチップ市場に関しては、08年は壊滅的としか言いようがない」と述べた。
アイサプライは、世界の半導体メーカーの暫定売上高の合計は、前年比2%減少すると予測している。ただ、メモリーチップを除けば2%増加するとみている。
暫定売上高1位となったのは、米半導体大手のインテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)、次いで韓国のサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)。日本勢は、東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)が4位、ルネサステクノロジが6位、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)が7位。
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