Brittys Wake on Wikimedia このページをアンテナに追加 RSSフィード

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Britty aka User:Aphaia の ウィキメディアプロジェクト回遊日誌
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2008-05-03帰郷

[][] Poetlister unblocked このエントリーを含むブックマーク

Poetlister は英語版ウィキクォートのビューロで(今年から)、英語版ウィキペディアでは無期限ブロック対象のユーザだった。先月までは。片方で議論を混乱させるソックパペットとして無期限追放とされ、片方でコミュニティの信頼を集める、というのは何とも複雑な状態で、なので実はすんなりビューロになったわけでも、なかったりする。

Poetlister は英語版ウィキペディアの元管理者、Rancorn という利用者の sockpuppet (不正多重アカウント)だというので昨年無期限ブロックになった。Arbcom の人とはそのときも話をしたのだが、あまり詳しい返事が返ってこなかったのは覚えている。Poetlister は、これを全面否認して、ずっと解除を求めていた。ブロックされる以前からウィキクォートの管理者で、そしてあとでビューロクラットになった。いったん彼女のウィキクォートでの管理者権限がコミュニティの合意を得る前にフライングで剥奪され、そしてすぐに戻される、ということがあってから、それがほんとうにコミュニティの総意なのかあまり公に議論にしづらい雰囲気が続いていて、なので、ビューロに立候補したときには、審議期間が通常の倍に延長されるくらいには、議論が噴出した。そして、その後でも、お世辞にも晴れやかに解決された、というわけではなかった。ビューロ信任は英語版ウィキペディアの Arbcom の面々もずっと注視していたようで、複数の Arbcom member が、「(英語版ウィキペディアの)CUがあんなに公然と Arbcom が衆議一決した結論への疑いを表明するとは!」と憤っていたくらいである。

4月30日付けでこのねじれと重たい雰囲気が1年ぶりに解消された。というのを5月3日になって知った。英語版ウィキペディアの CU(元、かな)がウィキクォートにあちらでのブロック解除を知らせに来た。我々のほうでは素直に喜んで、お祝いをいって、でもこっちも忘れないでね^^; といったり、あるいは今まで煮え切らない態度を取ったことを詫びるものもいたり、まあ総じて穏やかな反応である。

彼女(女性だということになっている、本人はそう主張しているし、英語版ウィキクォートだけを見ている限りでは疑う理由はない―その一方、彼女の本体であると擬せられた管理者は男性ということになっていた)自身は、ありがとうともいわず淡々としている。まあそういうキャラなのは知っているので、それはいい*1。英語版ウィキペディアのほうをみにいくと、こちらにもお祝いがあるわけだが―お祝いだけがあるのではなくて、「結局 Poetlister は sockpuppet だったのかどうか」という議論がこれは彼女の talk ではじまり、管理者伝言板に移って、延々と続いている。なお彼女自身はこの間、ウィキペディアの上ではこれについて何も発言していない。ウィキクォートでブロック解除発表前にあった「あなたの立場を支持します!」なるトークへの投稿を、「嫌がらせ」としてさっくり除去したくらいだろうか。

enwiki Arbcom の分析および主張と Poetlister のものは、結局交わらなかったらしい。ただ、Poetlister がこの1年、静かに英語版ウィキクォートで編集を続け、多重投票めいた行動などの問題を起こさず、着実に信頼を築いていったことを評価し、やり直しのチャンスを与えよう、ということになった、という。彼女の支持者や、あるいはそもそも Arbcom について批評したい人たちはいまだにもともとの Arbcom の判断に誤りがあったといわせたい人もいるらしい。それで結局いつもの "enwiki の drama" が繰り広げられている。。

追記。なお私は昨年この事件が勃発したときに、Poetlister が enwikiquote の管理者もやめざるをえないのではないかと予想したのだが、そうはならなかった。これについては、予想が外れて、ほっとしている。

*1:なおお祝いにお礼の返事がないのは英語版ウィキペディアのほうでも同じであった。

2008-04-28春の訪れ

[] ハリストス復活! このエントリーを含むブックマーク

今年の復活大祭は4月27日。私も近所の教会で参祷してきました。コモンズにはたまに音源や画像があがっているので探してみましたが、ちょっとないみたいですね。ところによっては神父さんでウィキメディアンという方もいるので、有志が upload してくれるのを期待。

夜通しのお祈りを終え、教会から帰ってきて昼寝をし、ちょうど向こうは朝方で復活祭の夜が明けたスラヴ系のウィキペディアンと "Christos voskres" "Vaistunu voskres" *1と挨拶を交わすと、改めてしみじみと復活祭の喜びが胸に静かに湧き上がってきました。

[] プログラム委員会 このエントリーを含むブックマーク

日本時間22時から IRC 会議。あまりに眠かったので再び仮眠したら2時間遅刻しました。ごめん……。会議が最終的に終わったのは日付が変わって2時30分ごろ。でもこれですべての応募の採否が決まりました。月末に採否通知を発送の予定です。

[] 翻訳強化週間 このエントリーを含むブックマーク

今月は wmf site クリーンアップ月間だったのですが、今週から第二フェーズに入ります。という予定。更新されていないページを順次リダイレクトにしていきます。

今月、というよりは正確には3月24日、西の復活祭の月曜日から翻訳強化月間ということで財団公式サイトの更新を呼びかけています。今週は東が復活祭後の週(光明週間といいます)、西が昇天祭とともにいろいろなところで法定休日になるので、ちょうどいいタイミングではないかと思います。

[] 理事会改革 このエントリーを含むブックマーク

foundation-l から。Jan-Bart *2のアナウンス、理事会の構成を変えるという。いわく

  • 定員を10名にする。
  • うち3名をコミュニティから直接選挙する。任期は2年とする。
  • 別に2名を地方支部の定める方法により地方支部が選任する。選任の仕方は地方支部にゆだねられる。任期は2年とする。
  • 定員1名の Community Founder 理事をおく。Jimmy Wales が就任する。
  • 4名の任命による理事をおく。任期は1年とする。

なおこれに伴い、今年の理事選は定員1名(任期1年)を選挙するのだそうです。Anthere の改選時期なのですが、じゃあ昨年当選した2人はどうなるのかというと、当初の予定どおり、来年に選挙を行うそうです。来年の選挙は3人を選挙することになる。

1月に任命された2人は、当初は今年の選挙までの任期ということだったのですが、「地方支部の選任する理事」扱いということにされ、後任が選任されるまで、その職にとどまるのだそうです。

大胆な改変で、foundation-l のスレッドはいろいろにぎわってます。特に、事前にコミュニティに全く相談がなかったことが議論を呼んでいます。メタでは抗議の署名運動もはじまりました*3。個人的には、これだけ大きな改変については、コミュニティに事前に意見をきいたほうがよいのではないかと思うのですが―なにせ支部役員にも事前に相談はなかったらしい―そういうこともあわせて、今後議論がなされ透明性が確保されることを期待しています。

*1:詳細は英語版ウィキペディアを。日本語では「ハリストス復活」「実に復活」となる

*2:理事。オランダのケネスネット関係のNGOの職員で、2006年12月から WMF の理事

*3http://meta.wikimedia.org/wiki/Meta:Community_petition

2008-04-22ウィキペディア、紙になる。

[] ウィキペディア、紙に。 このエントリーを含むブックマーク

ドイツ語版ウィキペディアが紙の百科事典になります。ベルテルスマン社から2008年9月刊行予定。全1巻、5万項目を収録予定*1。予価19.95ユーロ*2

... this fall, the Bertelsmann Lexikon Institut (Wissen Media) will publish the "Wikipedia encyclopedia in one volume" in German language.

The first edition will contain 50,000 articles consisting of the introductory paragraphs taken from the corresponding Wikipedia articles. The paragraphs usually provide a compact overview of the topic and its significance so they are well-suited for being published separately. They are comparable in depth and structure to full entries in other single-volume encyclopedias. At a price of €19.95 and its size of about 1,000 pages, it will be a pretty good value in comparison to similar works. The volume willbe printed in full color and published as a hardcover with about 100 pictures taken from Wikipedia as well ...

[Foundation-l] Bertelsmann publishes "Wikipedia Encyclopedia in One Volume" Sebastian Moleski

なおこのメールによれば、1部売り上げがあるごとに1ユーロがウィキメディアに寄付されるそうです。

*1:なので全コンテンツを収録するわけではありません

*2:なのでいまのレートだと3000円台?