今週のお役立ち情報
データ転送が現在の10倍に!未来の次世代インターフェイス「USB3.0」
2008年12月06日09時00分 / 提供:ITライフハック
USBといえば、パソコンの機能を拡張する定番のインターフェイス。マウスやキーボードといった操作系機器をはじめ、ブルーレイドライブやプリンターなどのパソコン周辺機器、iPodなどのポータブル音楽プレイヤーに至るまでUSBは多岐に渡り使用されている。そんなUSBの世界が大きく変わろうとしている。
インテルやマイクロソフト、ヒューレット・パッカード、NECなどの6社からなるUSB 3.0推進団体は2008年11月17日、次世代のUSB規格「USB 3.0」の仕様策定を完了。USB関連の仕様を管理する非営利組織「USB Implementer's Forum」に対し、Version1.0相当の規格書を移管したと発表した。
・「USB 3.0」規格が完成――推進団体が発表 -ITmedia
そこで今回は正式発表されたばかりの新インターフェイス「USB3.0」についてみてみよう。
■USB3.0で、どうなるのか?
●USBってなに?
USBとは「Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)」の略称で、パソコンに周辺機器を接続するための規格のひとつだ。
●USBの目的は?
最初のUSBは1996年、「レガシーポート」と呼ばれていたシリアル端子やパラレル端子、PS/2端子などのインターフェイスを置き換える規格として、USB1.0が登場した。当時のインターフェイスでは不可能だったホットスワップ※に対応し、USBハブを介せば最大127台の周辺機器を同時接続できる。
※パソコンの電源を入れた状態での着脱
●ファイル転送が高速に - 転送速度
USB3.0の最大の特徴はデータの転送速度が劇的に向上した点だ。現在主流のパソコンに内蔵されているUSB2.0はUSB1.0の改良版であるUSB1.1をベースに機能を拡張したものだ。USB1.1でサポートされていたlow-speed(1.5メガbps※)とfull-Speed(12メガbps)に加え、high-speed(480メガbps)に対応した。
※bps=転送速度の単位。「bps」は「ビット/秒(bit per second)」を表す。1メガbps=100万bps
USB2.0が登場した当初は480メガbpsでも十分に高速だったが、パソコンで動画を扱うのが当たり前のようになり大容量のハードディスクが安価に出回ると、480メガbpsでも遅く感じられるようになってきた。
そんなUSB2.0のhigh-speedを遙かにしのぐSuper Speed(5.0ギガbps)を追加したのが、新たに発表されたUSB3.0という訳だ。Super Speedにより、動画に代表されるディスク容量が大きなファイルであっても、理論上で最大10倍も高速に転送できるようになる。
あくまで理論値だが、フルにデータが入ったCD-ROM(約650メガバイト)をコピーする場合、USB2.0では13秒ぐらい掛かるが、USB.0は約1秒で転送できる。動画のようにディスク容量が大きなファイルであっても、転送時間は従来の1/10となる。音楽ファイルを大量に転送する場合にも短い時間で済む訳だ。
●コンセントのように電源を供給 - バスパワー
USBのもうひとつの魅力はコンセントのように電源を供給できる「バスパワー」だ。携帯電話を充電するのにパソコンのUSB端子を利用した人もいるだろう。
USB2.0では供給電圧は5V、最大電流はローパワーデバイスで100mA、ハイパワーデバイスで500mAをサポート。バスパワーにより、ノートパソコン向けのポータブルタイプのハードディスクやDVDドライブの一部は、ACアダプターなどの外部電源を必要としない。
そんな最大電流がUSB3.0では50%増やされる予定だ。今まで消費電力が大きくてACアダプターなしでの動作が難しかった一部の周辺機器もUSBケーブルを接続するだけで使えるよになる可能性が高い。
●今までのUSB機器は使えるのか? - 互換性と機能強化の仕組み
すでにUSB機器をお持ちの人がもっとも気になる点は、今までのUSB機器がそのまま使用できるかだろう。しかし、心配はいらない。
USB3.0は転送速度と電力供給能力を向上させるために端子の形状が見直され、端子の内部にあるピンの数が5本から9本に増えている。
USB2.0では、送受信のための信号線が各2本、残りひとつがグランドアースだった。USB3.0はUSB2.0のときに使用されていたピンを端子の奥に配置し、新たに4本の信号線を追加したのだ。これによりUSB3.0は従来のUSB2.0/1.1対応の周辺機器はそのままのかたちでUSBの機能自体も向上させることができた。
USB3.0への移行時期だが、2009年後半にはUSB3.0準拠のコントローラーがまず登場し、外付けのハードディスクドライブやデジタルカメラ、デジタル音楽プレイヤーといったコンシューマー向けの製品は2010年に登場する予定だ。
USB2.0によるデータ転送が遅くてイライラした経験がある人は、USB3.0がその悩みを解決する救世主となってくれることはまず間違いないであろう。
参考:
・Universal Serial Bus Revision 3.0 Specification(ZIP形式)
・USB 3.0 Adopters Agreement(PDF形式/英文)
・USB Implementers Forum, Inc.
■こちらもオススメ!最新ハイテク講座 最新ニュース
・爆速パソコンの秘密、インテルの次世代CPU「Core i7」
・平面から立体へ、年賀状だけじゃない拡大する「プリンター」の最前線
・便利と快適さを支える小さな巨人!SFの世界を実現化してきた「センサー」
・CDから超軍事兵器まで 魔法の光「レーザー」は現代社会の必需品
・スマートフォン戦国時代へ!ワンセグ・GPS・お財布にもなる「携帯電話」
・【最新ハイテク講座】記事バックナンバー
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・「USB 3.0」規格が完成――推進団体が発表 -ITmedia
そこで今回は正式発表されたばかりの新インターフェイス「USB3.0」についてみてみよう。
■USB3.0で、どうなるのか?
●USBってなに?
USBとは「Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)」の略称で、パソコンに周辺機器を接続するための規格のひとつだ。
●USBの目的は?
最初のUSBは1996年、「レガシーポート」と呼ばれていたシリアル端子やパラレル端子、PS/2端子などのインターフェイスを置き換える規格として、USB1.0が登場した。当時のインターフェイスでは不可能だったホットスワップ※に対応し、USBハブを介せば最大127台の周辺機器を同時接続できる。
※パソコンの電源を入れた状態での着脱
●ファイル転送が高速に - 転送速度
USB3.0の最大の特徴はデータの転送速度が劇的に向上した点だ。現在主流のパソコンに内蔵されているUSB2.0はUSB1.0の改良版であるUSB1.1をベースに機能を拡張したものだ。USB1.1でサポートされていたlow-speed(1.5メガbps※)とfull-Speed(12メガbps)に加え、high-speed(480メガbps)に対応した。
※bps=転送速度の単位。「bps」は「ビット/秒(bit per second)」を表す。1メガbps=100万bps
USB2.0が登場した当初は480メガbpsでも十分に高速だったが、パソコンで動画を扱うのが当たり前のようになり大容量のハードディスクが安価に出回ると、480メガbpsでも遅く感じられるようになってきた。
そんなUSB2.0のhigh-speedを遙かにしのぐSuper Speed(5.0ギガbps)を追加したのが、新たに発表されたUSB3.0という訳だ。Super Speedにより、動画に代表されるディスク容量が大きなファイルであっても、理論上で最大10倍も高速に転送できるようになる。
あくまで理論値だが、フルにデータが入ったCD-ROM(約650メガバイト)をコピーする場合、USB2.0では13秒ぐらい掛かるが、USB.0は約1秒で転送できる。動画のようにディスク容量が大きなファイルであっても、転送時間は従来の1/10となる。音楽ファイルを大量に転送する場合にも短い時間で済む訳だ。
●コンセントのように電源を供給 - バスパワー
USBのもうひとつの魅力はコンセントのように電源を供給できる「バスパワー」だ。携帯電話を充電するのにパソコンのUSB端子を利用した人もいるだろう。
USB2.0では供給電圧は5V、最大電流はローパワーデバイスで100mA、ハイパワーデバイスで500mAをサポート。バスパワーにより、ノートパソコン向けのポータブルタイプのハードディスクやDVDドライブの一部は、ACアダプターなどの外部電源を必要としない。
そんな最大電流がUSB3.0では50%増やされる予定だ。今まで消費電力が大きくてACアダプターなしでの動作が難しかった一部の周辺機器もUSBケーブルを接続するだけで使えるよになる可能性が高い。
●今までのUSB機器は使えるのか? - 互換性と機能強化の仕組み
すでにUSB機器をお持ちの人がもっとも気になる点は、今までのUSB機器がそのまま使用できるかだろう。しかし、心配はいらない。
USB3.0は転送速度と電力供給能力を向上させるために端子の形状が見直され、端子の内部にあるピンの数が5本から9本に増えている。
USB2.0では、送受信のための信号線が各2本、残りひとつがグランドアースだった。USB3.0はUSB2.0のときに使用されていたピンを端子の奥に配置し、新たに4本の信号線を追加したのだ。これによりUSB3.0は従来のUSB2.0/1.1対応の周辺機器はそのままのかたちでUSBの機能自体も向上させることができた。
USB3.0への移行時期だが、2009年後半にはUSB3.0準拠のコントローラーがまず登場し、外付けのハードディスクドライブやデジタルカメラ、デジタル音楽プレイヤーといったコンシューマー向けの製品は2010年に登場する予定だ。
USB2.0によるデータ転送が遅くてイライラした経験がある人は、USB3.0がその悩みを解決する救世主となってくれることはまず間違いないであろう。
参考:
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・USB 3.0 Adopters Agreement(PDF形式/英文)
・USB Implementers Forum, Inc.
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