再編が続く医薬品卸業界
医薬品卸業界の再編が止まらない。メディセオ・パルタックホールディングス(HD)とアルフレッサHDは、09年4月に持株会社アルフレッサ・メディパルHDを新しく設立して経営統合する。業界1位と2位の合体。売上高が4兆円規模の企業グループの誕生だ。
仙台など東北が主たる拠点のバイタルネットも、近畿を地盤とするケーエスケーとの経営統合を予定。こちらも09年4月にバイタルケーエスケーHDとしてスタートすることで、アルフレッサ・メディパルHD、スズケン、東邦薬品に次ぐ業界4位に躍り出る。
そもそも、医薬品卸はM&Aが最も活発な業界の1つ。三星堂とクラヤ薬品、それに東京医薬品が合併して誕生したクラヤ三星堂は、その後、メディセオHDを設立。日用雑貨卸大手のパルタックも買収したことでメディセオ・パルタックHDになった経緯がある。そのパルタックは、医薬・芳香剤などを手がける小林製薬の卸子会社コバショウと合併しパルタックKSになっているが、コバショウ獲得を巡っては、スズケンと争奪戦が繰り広げられたものだ。
アズウェル(現アルフレッサファーマー)と福神(現アルフレッサ)の経営統合で誕生しているアルフレッサHDも、名古屋のシーエス薬品を子会社化するなど積極展開。合併・買収を重ね、サンエスから社名変更したのがバイタルネット。M&Aと無縁な医薬品卸はないといってもいい状況だ。日用品・化粧品卸のあらたも、3社が経営統合して誕生している会社である。
なぜ、医薬品卸の再編が進むのか。厳しい経営環境が要因であることは言うまでもない。
売上総利益(粗利益)率は10%内外、営業利益率は1%台ないしは、1%を切る、というのが医薬品卸各社の経営実態。薬の売買差益がゼロに等しいことをもの語っているといっていいだろう。
風邪薬といった大衆薬はともかく、医療用医薬品は国によって薬価基準が決められており、卸が調剤薬局や医療機関に販売しても利益はほとんど出ない、というわけ。そこで頼みの綱となるのが、取扱量や目標達成率によって製薬メーカーから支払われるリベートやアローアンス(販売促進費)。そのためにボリュームを求めて合従連衡が繰り広げられるというわけだ。
目まぐるしいほど買収・合併・統合が続いているだけに、給与も気になるところ。基本的に、各社バラバラの給与体系は、グループ内の高い会社に合わせているようだ。新しくグループに集結した従業員の志気を高め、M&A効果を早く実現したい、ということだろう。
医薬品卸業界の従業員給与は?
では主な医薬・日用品・食品卸の従業員給与を見ていこう。(次ページへ続く)