【第26回】 2008年10月14日
グローバル化先進国・韓国
韓国に学べ!韓流ブームから韓流システムに
竹中 その点、この英語村は、そういう生活に根ざした英語を経験させようという試みで、村では英語以外の言葉を一切使ってはいけないんです。
日本もこのように、小学校から大学まで、実践的な英語を徹底的に学ばせるシステム改革を早急にやるべきだと思います。実際、関西のある大学では、「英語しか使ってはいけないビル」を設けているところもあります。こういう取り組みをもっと大きなレベルでできたらよいですね。
あと、韓国はインターネット教育にもいち早く取り組みましたね。日本では森喜朗内閣の2000年に「IT戦略会議」ができましたが、これはコンピューターサイエンティストの村井純氏と私が韓国のIT教育熱の現状を当時の森総理に伝え、実現したものです。その際、子供だけでなく大人向けのパソコン教室を設けるなど、韓国の取り組みをかなり参考にしました。
上田 なるほど。やはり日本の学校の英語教育は、授業時間とともに内容も大幅に見直すべき時期に差しかかっているんでしょうね。
竹中 そうですね。一方で、英語を教える側の教師の能力アップもやらなくてはなりません。教員免許を持っていなくても、海外経験が長い方が教壇に立てる仕組みを作ってもよい。今や重要な大国となった中国語についても、同様の教育が行なわれてもよいですよね。
私は、「大学4年生のうち1年間を海外で過ごさなくてはならない」というカリキュラムを文部省主導で行なったらどうかと思います。その替わりに、海外からも1年間、こちらの大学で留学生を受け入れる。それに対して奨学金制度もきちんと整えるなど、試すべきことは色々あるはず。
上田 よくわかりました。日本は韓流ブームに沸くばかりでなく、危機感を持って韓流の社会システムを本格的に取り入れ、もっともっとグローバル化を目指して行かなくてはならないんですね。
『竹中平蔵・上田晋也のニッポンの作り方』
経済学者・竹中平蔵と、くりぃむしちゅーの上田晋也が、楽しくわかりやすく日本の経済を解説する知的エンターテインメント番組。
第26回「グローバル化先進国 韓国」放送時間 BS朝日 10/12(日)夜8時~、10/19(日)午前11時30分~
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竹中平蔵
(慶應義塾大学教授 グローバルセキュリティ研究所所長)
1951年生まれ。一橋大学経済学部卒業後、日本開発銀行に入行。ハーバード大学、ペンシルバニア大学客員研究員、大阪大学助教授、慶應義塾大学教授などを経て、01年より小泉内閣で金融担当大臣、経済財政政策担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣を歴任。04年から06年まで参議院議員。
上田晋也
(タレント)
1970年生まれ。お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」メンバー。早稲田大学教育学部中退。91年に有田哲平とコンビ結成。レギュラー出演番組多数。
経済学者・竹中平蔵と、くりぃむしちゅーの上田晋也が、毎週楽しくわかりやすく日本の経済を解説。同名テレビ番組(BS朝日、朝日ニュースター)の一部を再構成してお届けします。