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「犬料理」日本人もマジィ?「マグロみたい」と注文増

 元厚生次官ら連続殺傷事件で、小泉毅容疑者(46)は「34年前に愛犬『チロ』が保健所に処分されたあだ討ち」が犯行動機だと供述している。一方で最近、東京都内の一部料理店では犬鍋や犬皿、犬スープなど「犬料理を注文する日本人客が増えている」(料理店関係者)という。

 韓国料理店が軒を連ねる東京・新大久保では、数店が扱う。中国延辺朝鮮族自治州と取引のある貿易関係者は「主に中国東北部の朝鮮族料理店で、メニューに『狗肉』と表記されている。韓国語や中国語のフリーペーパーに広告を出しているが、10年前に比べればかなり増えた」と語る。

 犬肉は朝鮮半島から中国にかけ、伝統的な食文化として今に伝わる。韓国では「補身湯(ポシンタン)」といい、野菜と一緒に煮込む料理が有名。夏バテ予防として食べられるが、最近の若い世代は口にしたこともない人も多いという。

 北朝鮮では「甘肉(タンコギ)」と呼ばれ、平壌には複数の専門店が存在。観光地として知られる金剛山(クムガンサン)の外国人用レストランには「犬1匹(200米ドル)」というメニューが。中国東北地方でも一般的な料理で、市場に食用犬がつるされている光景も珍しくはない。

 都内では池袋、新大久保、新宿歌舞伎町、上野などの朝鮮族料理店で、主に故郷を懐かしむ中国人向けに出されていた。メニューも中国語表記の店が多いが、新大久保には「犬肉大皿」「犬肉スープ」と、日本語のメニュー表記の店もある。

 「日本人グループもよく注文しますよ。サラリーマン風の人が多い。『マグロの味に似ている』と、注文が次々にくる日もある」と朝鮮族料理店関係者。

 「保健所から仕入れているわけじゃないよ」と冗談交じりに話すが、実際、みだりに犬を殺せば器物損壊罪に問われかねない。各店では、中国からの輸入精肉を使用するという。農林水産省の畜産物輸入検疫統計によると、1998年に9トンだった犬肉の輸入量は2007年には約8・5倍の77トンに増加。市場は着実に拡大しているようだ。

ZAKZAK 2008/12/06

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