2008-12-04 過去に縛り付けられる者

幾つものしがらみを常に身に纏って生きてきた。
駄目だよ、君の妄執から逃げられない私と、
私への妄執から逃げられない君でうまくいかないよ。
後生だ。
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やたらと難しい言葉を使ってみることが詩的だと勘違いしている若い娘を見て、
奇をてらっただけのものに惹かれるその子を見て、
苦笑と共に、振り返り見る我が過去生。
私はカオスの中に生じたい。
もはや私を啓発するものは混沌とした街並だけなのかもしれない。
幾つものしがらみが私を縛り付けるけれども、
私はその縄目を潜り抜けて、
ますますしがらみを見つけてくる。
墓穴を掘っては人間模様を楽しんでいるのかもしれない。
たとえ自分が傷ついても、もはや他人を傷つけても。
憶測ばかりの生。
退屈なのだろう。
自分であることに飽きが生じた。
2008-11-28

美しいと思ってしまった。
口付けを拒めなかった。
だからといって、これ以上関係を続けることが出来るのか。
あの顎から首にかけてのラインは美しかった。
手すりから身を乗り出した彼を発見したとき、
何かファッション雑誌に掲載された写真の一枚かのように見えた。
拒めども食らいついてくる。
妄執の彼方に私がいる。
現実の私はこれほどまでに冷酷に彼をあしらうというのに、
妄執の理想郷の私は、どれだけ神々しく輝いて、
彼を高みへと導くのだろう。
それは私ではない、現実の私ではない、そう述べても無駄なのだ。
彼が私を見るとき、おそらく私には後光が差しているに違いない。
彫像のように立ち尽くす彼はミケランジェロの手によるものか。
ほんの少し離れたところから、気がつかれないように眺めてみる。
それから私はそっと歩き去る。
2008-11-18 トリスタンとイズー

子供のころは思っていた。
私のことを愛してくれる人がいたならば、
それだけで私は一生をかけてその人を愛するだろう。
私はこの人を一生愛し続けるだろう。
恋愛をするたびに、別れを迎えるたびに思った。
「私には自分でも抱えきれない疾患がある。
それをいつか、あなたは負担に感じるだろう。
だから私はあなたとは付き合えない」
「それを支えていきたいから、君と一緒にいたいんだよ」
……というのは付き合うときの常套句で、
やはり私を負担として別れを宣告する男に、恋の始まりの文句を
突きつけたところで「あの時は本気だった」と去るだけなのだ。
だから私は恋愛を信じない。
恋人を信じない。
何を言われても、それはただ、のぼせ上がっている最中の戯言でしかないのだ。
そして私は恋愛はいつか冷めるものとして、
仮初めの慰みとしての快楽だと捉えるようになっていった。
それで構わないのだ。
誰よりも恋人ほど疑わしき人間はいない。
そして私は自分もそういう行いをすることに慣れていった。
だから君よ、私は平然と見捨てる。
過去に私が恋人からされてきたように、
君を裏切り、君から去る。
私をそこまで求めるのは、ただ単に執着でしかない。
憤りが君を突き動かすだけなのだ。
2008-11-16
ようやく民俗学的背景における閉鎖的空間の中での、
神と俗、そしてエロティシズムとカタストロフィを盛り込んだ小説、
大まかなところが出来上がりました。
あとは民俗学的素養のない方に読んでもらって、
「祭りにおける聖と性」を理解してもらえるか。
そういった細かな手直しをして、肉付けをするのみです。
真面目に何か賞を狙う作品を初めて完成させようとしています。
■生々しい話

何か心を熱くさせるセックスがしたい、と思った。
もちろんその相手に対し、何かしらの特別な感情が伴わなければ鳴らないが、
それはさておき、純粋に今、私は「セックスがしたい」のだ。
ただ、相手を選ばねば快楽と興奮を味わうことが出来ない。
もう二度とセックスなどしたくないと思っていたのだが、
私の創作欲と性欲は関連しているらしい。
私を燃え上がらせる恋愛をしたい。
それが私の創作の原動力をなる。
ああ、それだというのに、私の周囲にはそういった男はおらず、
私を冷めさせるばかりの男たちがたむろしてくる。
蛆のように湧いてくるのは私が美味であるため。
腐敗する前に水蜜桃を齧らねばならぬ。
ある男友達の発言。
「あなたは俺にとって良い意味で恋愛対象にならないんですよ。
だってあなたは美人だし、知性もあるし、ユニークさも備えていて、
高嶺の花のようなものなのですよ。
憧れることすらおこがましいように感じます。」
ある男の発言。
「お前に男友達が多くて、女友達が少ないのは、
お前がこんなにも女性らしい容姿をしているのに、
中身が男に近いものがあるからだ」
「お前は可愛いよ。楽しそうに悪戯をしているところを見ると、
まだ20歳かそこらだと思うよ。
でもお前には芯があって、力強く、精神的に脆そうでいて
一人で解決出来るだけの能力がある。
魅力的だけれども、俺の手に余る。」
それではいったい、どなたと恋愛をすれば良いのでしょう?
確かに私に恋をしている男性は現在3名ほどいますけど…。
寂しさ紛らわすために男を身に纏うのは暑苦しいだけ。
そう、昔のように私に知識を与えてくれる人。
知識と愛情を与えてくれる男が昔のように現れてはくれないものか。
そして私に作品を書くことだけに目を向けるように、
私と私の作品を愛して欲しい。
私は私のエクリチュールなのだから。
私はシミュラークル。
全て文字で置き換えることの出来るものなの。
2008-10-21 コルセット

「もう二度と子供なんて生まないわ」
産後、思うようにコルセットが締まらないことに対して、
スカーレット・オハラの嘆きの呟き。
私は即日堕胎したために、コルセットを締め上げられる。
もっと細く、もっと細く。
幾種かのコルセットを使い分け、締め上げることに喜びを感じる。
先日、「ドレスコード;コルセット」というイベントで
タイトに編み上げてもらったら、失神しそうなほどの快感。
もっともっと強く編み上げて、もっと細く食い込むように。
2008-10-19 どこにもない

mixiのIDも曝されましたね。
そういう行為がどれだけ醜いかわからないだろうか。
匿名性を笠に着て、批判ではなく暴言しか吐かない連中がいる。
やはり人間は性悪説の上に成り立ち、だからといって
道徳や倫理というものは自然法の上に曖昧に成立するしかないのだろう。
私がしたことだって非道徳な行いだ。
ただ、私は私の肉体に負担をかけ、個人事で終わらせていることが倫理的である。
人には人の事情があり、子供を生む生まないも自由だ。
現に私は咎められることなく自分の意志のままに堕胎した。
まだ私の人生に子供に費やせる時間がないからだ。
それだけのことだ。
子供が好きで育てている人は、個人の価値観で育てることに意味を見出せばいいし、
私はそういう人々を否定するつもりはない。
私はそういう人々の内に含まれないだけのことだ。
いつの日か心変わりをする日が来るかもしれない。
けれどもそのときには既に遅く、過去を悔やむかもしれない。
それでも今の私には子供は障壁でしかない。
更に外見に関して言及…というより罵声でしかないのだが、
そういうものを浴びせてくる人はお門違いも甚だしく(私はモデルでも芸能人でもない)、
ここが一般人の自己満足日記でしかないことを頭に留めてもらいたい。
そんなに嫌いならば見なければいい。
野次馬はそれこそ醜悪でしかないもの。