「私のカルテ」発行へ 県立3病院、患者と医師が情報共有 2008/12/6 11:27
徳島県病院局は五日、中央、三好、海部の県立三病院の運営指針となる第二次経営健全化計画(二〇〇九-一三年度)の原案を示した。「県民医療最後のとりで」として医療の質と透明性、効率性の確保を目指し、各病院が担う医療機能や重点施策のほか、具体的な数値目標を設定。診療情報を患者と医師が共有する「私のカルテ」を発行することなどを盛り込んでいる。
計画案は、この日県庁であった「県立病院を良くする会」で示された。
一一年度に改築予定の中央病院(徳島市)は、看護師一人が入院患者七人を受け持つ「七対一看護」を一二年度に導入するほか、新生児集中治療室(NICU)を設置して周産期医療機能を強化。三好病院(三好市)は一三年度までに「地域医療支援病院」の承認を目指す。地域の高齢化が進む海部病院(牟岐町)は、訪問看護や訪問リハビリなどの医療支援に取り組む。
患者ごとの診療記録や検査結果を発行する「私のカルテ」は、〇九年度の中央病院を皮切りに各病院に導入。手術件数などの治療実績を〇九年度から各病院のホームページで公開するほか、経営戦略会議への住民参加を通じて地域に開かれた病院を目指す。
計画案は、総務省の「公立病院改革ガイドライン」に基づく改革プランにも位置付けている。〇九年一月中旬までパブリックコメント(県民の意見募集)を実施し、同年三月末に計画を決める。