武雄市民病院の民間移譲に反対する市民団体「武雄市民病院問題対策室」は4日夜、政治団体「明るい武雄市をつくる市民の会」を設立した。28日に行われる出直し市長選に出馬を表明している樋渡啓祐・前市長(39)の対立候補の選挙母体。市民の会は候補擁立に3~5人に出馬を打診しているが、現段階では絞り切れていないという。
市民の会は、武雄杵島地区医師会副会長の副島義久氏が代表。近く県選管に政治団体としての届け出をする。
副島代表らは「ベストの人選をするためには急ぐ必要はない。これまで1年近く、同じ目的の一枚岩でやってきたし、立ち遅れとは思わない」などと話している。医師会は市民の会を全面的にバックアップするという。「選挙後」については「樋渡氏は選挙で勝てば民意だと言うかもしれないが、(移譲先の)池友会と連携する気はない」としている。
市民の会は(1)市民病院の存続(2)地域医療を守る(3)民主的な市政運営を進める--を条件に、候補者擁立を目指している。
一方、樋渡氏はすでにマニフェストを発表。各地区で住民説明会を開くなど着々と選挙準備を進めている。7日午前10時からは、同市武雄町で後援会事務所開きをする予定。【原田哲郎】
武雄市民病院の民間移譲の是非を問う出直し武雄市長選で、市選挙管理委員会は5日、立候補届出事務説明会を開いた。既に出馬表明した樋渡啓祐氏(39)と、対立候補の擁立を目指す「明るい武雄市をつくる市民の会」の両陣営が出席した。
市選管の松本和人委員長と、市明るい選挙推進協議会の吉牟田敬二会長が正しく公正な選挙をするよう要請。この後、武雄署、武雄郵便事業会社、選管事務局から、選挙郵便物や運動費用などについて説明があった。
選挙は21日告示、28日投開票。2日現在の有権者数は4万1371人(男1万9178人、女2万2193人)。
毎日新聞 2008年12月6日 地方版