誤認逮捕:無差別殺人予告で三重県警謝罪 別の男を再逮捕

 三重県警は21日、インターネットの掲示板に三重県桑名市のナガシマスパーランドでの無差別殺人予告を書き込んだとして、8月に偽計業務妨害容疑で逮捕した当時名古屋市在住の料理店店員、小平滋彦さん(39)が事件とは無関係だったと発表、謝罪した。また21日、実際に書き込みをしたとして同県鈴鹿市岸岡町、会社員、藤田拓也被告(24)=別の威力業務妨害罪で起訴=を威力業務妨害容疑で再逮捕した。【岡大介】

 小平さんは8月27日に逮捕され、17日間拘置された後、処分保留で釈放されていた。逮捕時から「身に覚えがない」と容疑を否認し続けたという。

 調べでは、藤田容疑者は7月17日午前4時半ごろ、小平さんが勤務先の店に置き忘れた携帯電話で、インターネットの2ちゃんねるに「今週日曜日ナガシマのプールで水着女を刺し殺します」「鈴鹿サーキットで刺し殺します。親子を狙います」「(近鉄の)特急アーバンライナーに爆弾仕掛けます」などと書き込み、それぞれ業務を妨害した疑い。容疑を認めているという。

 藤田容疑者は同7日に自分の携帯電話でも鈴鹿サーキットでの無差別殺人を予告する書き込みをしたとして今月6日逮捕された。県警によると、藤田容疑者は事件当時、小平さんの勤める店の入ったビルで警備員をしていたが、その後辞めたことが分かり、新たに容疑者として浮上したという。小平さんの携帯電話は使用後に戻したとみられ、小平さんは使われたことに気づいていなかった。

 倉谷守・県警刑事部首席参事官は「大変ご迷惑をお掛けし、心よりおわびする。より慎重かつ適切な捜査と再発防止に努めたい」とコメントした。

毎日新聞 2008年11月21日 17時11分(最終更新 11月22日 1時37分)

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