頼もしい権利の守り手。桜丘法律事務所
注目の訴訟−青木究行政書士損害賠償請求事件
ホームページで「本人訴訟関係系」を80件以上手がけると称する行政書士から損害賠償請求の訴訟を起こされました。請求の根拠はあまりはっきりしませんが、同行政書士が桜丘法律事務所に掛けてきた嫌がらせ電話を受けた弁護士が、これを録音して反訳業者に反訳させたことが同行政書士のプライバシー権などの人格権を侵害していると主張するもののようです。あまりに粗末で滑稽な訴訟なのですが、この程度の法知識及び文章力であるにもかかわらず訴訟関係の文書を作成したりあまつさえ本人訴訟のサポートなどと称して法的アドバイスをする行政書士がいるということを多くの方に知っていただくことは意味があると考え、同行政書士の訴状とそれに対する櫻井の答弁書のいずれも抄を掲載します。また、問題とされた録音反訳については長時間にわたるので、反訳の最初の1ページのみを掲載します。
ちなみにこの裁判の第1回口頭弁論期日は東京地裁で8月28日に開かれ、即日結審、10月2日には判決言渡しの予定です。
原告青木究の訴状(抄)
第1 請求の趣旨
  1. 被告は、原告に対し、金160万円及びこれに対する訴状送達の翌日より支払い済みに至るまで年5分の割合による金員の支払いをせよ。
2. 訴訟費用は被告の負担とする。
  との判決を求める。
第2 請求の原因
  1. 原告は行政書士であり、被告は弁護士で法律事務所の所長であり、所謂、ボス弁である。
2. 平成19年11月2日、被告所属第二東京弁護士会に、原告は、懲戒請求をした。
3. 第二東京弁護士会より、当該請求に対する「決定書」なる文面を平成20年4月25日配達証明で原告が受け取る。
4. 決定書の内容等目を通していたところ、被告が、乙12号証で、訴外テープリライト株式会社に、原告と被告側の訴外K弁護士との会話を原告の承諾なしに、知らないうちに録音・録取し、前出の第三者の会社に所謂、テープ起こしをしたと反訳提出を被告所属第二東京弁護士会にし、発覚した。
5. 当該行為は、私人間効力、間接適用説であるが、憲法第13条幸福追求権、人格権、プライバシー権等、新たな国民の権利として、通説、学説や判例等のなっている、権利・ライツ侵害と思料され、重大な非行に看過出来ず、本訴提起した。近時判例・判示等鑑みて、新しい権利も含め、原告の権利を侵害している蓋然性がある。とどのつまり、違法性ならぬ不法性を阻却する事由は存在しない。論を俟たない。
6. 訴えの利益、法益侵害があるが、民事訴訟費用等に関する法律にて、算定困難にて金160万円とした。
7. 被告は、警察の交通取締のいわゆるNシステムで肖像権に対し、現に国(法務大臣)相手に上告・上告受理に至り係争したり、商店街等の防犯ビデオを、被告が大田区教育委員会委員にもかかわらず、お門違いな言動で、難癖・因縁をつけたり、荒唐無稽、アンバランスな、信義等悖る言動に、弁護士として公共性強い職業にもかかわらず、当該侵害行為に対し、毅然と是々非々にて糾弾する。被告のリーガルマインドなどが麻痺し、当該侵害行為が、憲法第三章で、憲法が保障する国民の基本的人権、権利が、強いて言えば、法の解釈、法の適用であり、事実認定するまでもなく、よって、損害賠償を請求する。
上申事項
  被告は訴訟代理人に必ずS弁護士(第二東京弁護士)を依頼しているが、その実、当該弁護士の職印を代印等し、当該弁護士は法務省入省後に弁護士会所存しており、公平・公明正大の司法府の判断を徒に錯誤や干渉・圧迫・圧力等思料される蓋然性があり、ストラテジーとしていかがなものか。裁判を受ける権利が憲法などで保障されてるが。実体がないような出頭もしない訴訟代理人弁護士は、虎の衣を狩る狐的である。是非、勘弁、遠慮して頂きたい所存である。御庁に上申・進言等するのは異例とは思いますが、司法判断を誤らせて欲しくない。近代・現代法治国家では、近代私法の原則にて、本人訴訟主義が原則にて、民事訴訟法上の基本原則である、当事者対等の原則、武器平等の原則や二当事者対立(構造)の原則などに違背していると思料される。
以上
  (なお、一部氏名をイニシャルに変更したほか、誤字等は全て原文のままです)
被告櫻井光政の答弁書(抄)
第1 請求の趣旨に対する答弁
  1. 原告の請求を棄却する。
2. 訴訟費用は原告の負担とする。
  との判決を求める。
第2 請求原因に対する認否反論(項番号は請求の原因に対応する)
  1. 認める。
2. 認める。
3. 知らないが争わない。なお、決定の内容は被告を懲戒しないというものである(乙1)。
4. 被告が提出した録音反訳書が反訳業者の反訳になるものであることは認める(乙2)。
5. 意味不明であるが、上記反訳業者への反訳委託が違憲違法であるとの趣旨のようであるから争う。
6. 争う。自らの損害の程度が不明とは笑止である。
7. 意味不明であるが、被告を誹謗中傷するもののようであるから争う。上申事項とある中で、被告が必ずS弁護士を代理人に依頼しているとの趣旨の主張があるが、被告自身がS弁護士を訴訟代理人に選任したことはない。
被告の主張
  1. 原告は自らの元依頼者に対する背信行為及び元依頼者の代理人に就任した訴外U弁護士に対する悪質な嫌がらせにより損害賠償を命じられ、且つ同非行により東京都から業務停止3ヶ月の処分を受けた者である(乙3、乙4、乙5)。被告は上記損害賠償請求訴訟及び懲戒申立に際して元依頼者及び訴外U弁護士の代理人として活動を行ったものである。本件訴訟は被告に対する逆恨みから提起されたものである。。
2. 先に認否したように請求原因自体が被告に損害賠償責任を問う体をなしていないものであることからも、本件訴訟自体が嫌がらせ目的でなされたものと言わざるを得ない。
3. かような訴訟に付き合わされるのは被告にとって苦痛この上ないことであるから、第1回期日に弁論を終結した上で、原告の請求を棄却する旨の判決を下されたい。
4. 被告は原告の一連の嫌がらせに対して損害賠償請求訴訟を準備中であるが、万一本件訴訟が直ちに終結しないのであれば第2回期日までに反訴を提起し、御庁で審理を仰ぐ所存であることを申し添える。
嫌がらせ電話(平成19年10月31日11時30分から12時10分)の冒頭部分
K もしもし。
青木 はい。お前がKか。
K はい。
青木 中央大学の。おい、バカの桜井、どこ行ったんだよ。何様がやってんだよ、チャカチャカよ。判決が確定してないのによ。
K はい。
青木 お前らキチガイなんじゃないのか。何でそんなに執念燃やしてんだよ。お前、中央大学だろう。
K はい。
青木 つめるぞ、お前。
青木 わからない。言葉解釈してくれよ。K先生。
K えっ、あの・・・・。
青木 でもね、渋谷警察にも、渋谷警察に電話してますよ、もう。刑事課とか、色々知り合いいるんで。
K どういう意味ですか。
青木 つめるぞ、お前。
K あの、ちょっと恐いのでお聞きしたいんですけども。
青木 恐くない、恐くない。つめるよ。よくメールでつめるとか。
K 何をってことなんですかね。
青木 うん。
K ごめんなさい、ちょっと私・・・・。
青木 君、君、真法会とか白門会とか調べていくと、どこか所属してんだろう、どうせ。で、悪い噂流れちゃうよ。
    ・・以下略
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