アーミテージ元米国務副長官は5日、東京・三田の慶応大学で講演し、来年1月に誕生する米民主党政権下の対日政策について「オバマ(次期)政権に参加している若い外交関係者のほとんどはジョセフ・ナイ(ハーバード大教授)と私の門下生で、日米関係の優位性について同じ考え方だ」と指摘した。
共和党のブッシュ政権下で国務副長官を務めたアーミテージ氏は知日家として知られる。講演では「日米関係ほど重要な2国間関係はない」と強調。「最大の理由は日本の人々が米軍に基地の使用を認めていることだ。アジア全体の安全保障に寄与している」と語った。
同氏は「世界の重心はアジアに移動する。米国はアジアの一員として発言し、関与していく」と主張。中国とは環境やエネルギーで協力する一方、人権問題などを巡っては「言うべきことも言う」とし、「選択的なパートナーシップ」になっていくと予測した。(05日 20:46)