【ソウル堀山明子】韓国の最高検察庁は1日、盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の兄、盧建平(ノゴンピョン)氏(66)が証券会社の買収に絡んで不正な利益供与を受けた疑いがあるとして聴取した。金銭授受が確認されれば、民間人の収賄類似行為を処罰する「あっせん収財」容疑で逮捕する方針。
建平氏は05年6月、韓国農協中央会長に対し証券会社「世宗証券」を買収するよう口利きし、見返りとして同証券の大株主だった会社代表(58)から利益供与を受けた疑いがもたれている。建平氏は金銭授受を否定している。
検察当局は同証券の買収過程でインサイダー取引が行われ、巨額な不正資金が盧前大統領側近への裏金として流れた疑いがあるとみて捜査に着手。先月下旬には、口利きを依頼した会社代表を贈賄容疑で、また会社代表の要請で建平氏に農協との仲介を働きかけたとして、盧前大統領の高校同窓生のゴルフ場元経営者(61)をあっせん収財容疑で逮捕した。関係者の供述から、元経営者が見返りに30億ウォン(約2億円)を受け取り、その一部が建平氏に流れたとの情報を得た模様だ。
盧前大統領は兄の聴取について「検察の調査を見守りたい」と述べるにとどめている。
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